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その癒し、5つ星級。人生を変える会員制リゾート

コンシェルジュの最高峰、レ・クレドールとは。ウェスティンホテル大阪・西川和良さん(後編)

コンシェルジュの最高峰、レ・クレドールとは。ウェスティンホテル大阪・西川和良さん(後編)

コンシェルジュの中のコンシェルジュ、選ばれた人だけが所属を許される国際組織「レ・クレドール」のメンバーである、ウェスティンホテル大阪の西川和良さん。前編ではレ・クレドールについて、またコンシェルジュとはどのような存在かについて伺いました。後編では西川さん自身がメンバーになるまでや、コンシェルジュならではのエピソードをお話しいただきます。

西川和良(にしかわかずよし)プロフィール

ウェスティンホテル大阪 宿泊部 チーフコンシェルジュ

20019月、ベルマンとしてウェスティンホテル大阪に入社。入社後2年でコンシェルジュの部署へ異動になり、現在まで勤務する。

趣味は音楽と美術。ミシュランで星を取るレストランから個人経営の小さな居酒屋まで、食に関する知識も豊富。

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旅行、食、音楽など、いろんなことに興味があった

――高校卒業後に旅行関係の専門学校に入学されたと伺いました。その頃からコンシェルジュに関心があったのですか?

本当のところは調理をしたかったんですが、いろんな兼ね合いで諦めることになりまして、旅行だったらなんとかやっていけそうかなと、消去法で旅行関係に進んだんです。
そんなわけで、旅行を学びながらもレストランでホールの仕事をしたり、卒業後は外食チェーンに入社して洋風居酒屋で働いたりと調理に携わっていました。ただ、私は元来いろんなことに興味の矛先が向くタイプでしたので、調理を辞めて添乗員の仕事で国内・海外ツアー旅行の添乗をしたり、楽器店で勤務したり、いろいろと迷いつつ(笑)、経験を積みました。

きっかけは添乗の仕事

――添乗員時代に語学も培ったのですか?

仕事上必要ですのである程度身についたかもしれませんが、今でも語学はまだまだだと思います(笑)。

当時はサッカー日本代表がW杯に初めて出場できた年で、日本からの観戦ツアーがたくさんありました。私も添乗する機会があったのですが、そのツアーの3日前に、なんと観戦チケットが日本に届かず観戦できないことがわかったんです。戦々恐々としながら空港に行くと怒号が飛び交う大騒ぎ。それでも、チケットがなくても行くという方が十数名いらっしゃりツアーは続行されました。道中でも荷物が届かないなどいろんなトラブルに見舞われたのですが、最終的にはうまく進み、お客様も大変満足されて帰路につかれました。その時に、お客様の気持ちを察して行動することの魅力に気付き、接客はとてもやりがいのある仕事だなと感じたのです。

――ウェスティンホテル大阪に入社されたのはその後ですか?

はい。接客を極めたいと手に取った一冊の本がきっかけで、自分なりの接客が見つかるのではないかと考えて入社しました。ベルマンとしての採用でしたので、ロビーでお客様をお迎えし、フロントやレストランにお連れする係として働いていました。

私としては、ベルマンからステップアップしてフロントに進めたらよいかなと考えていたのですが、2年後にコンシェルジュに欠員が出て異動になったんです。非常に驚きましたね。

コンシェルジュになり人生が動き出した

――ベルマンからコンシェルジュへの異動は異例なのですか?

特別なことではないですが私でなくてもよいのではという気がしましたし、2年で異動というのも早かったかもしれません。ですので、正直すぐにまた異動になるだろう、なんて思っていたんです。

そんな中、実際にコンシェルジュとして働き始めると、わりとすぐに今までやってきた調理や添乗、楽器店での仕事が生かされる機会が訪れました。近くのシンフォニーホールではピアノのコンクールが毎年行われるのですが、出場される方も当ホテルに宿泊されているんですね。お母様から「きちんと調律されたグランドピアノで練習させたいのだけれど」とリクエストをいただいた時は、楽器店での経験からすぐに場所がピンと来たので、何の問題もなく手配できました。また添乗で国内の観光地に詳しかったおかげでお客様に観光地への行き方や楽しみ方を幅広くご提案できましたし、食が好きでいろんなレストランに訪れていたのも役に立ちました。

これまで仕事を転々としてきて、自分はだめなんじゃないかと落ち込むことも多々あったのですが、経験が生き、お客様とより深く繋がった実感もあり、さらに上司には「すごいね」と言ってもらえるようにもなった。やっと自分の人生が動き出した、そんな感覚でした。

――そんな中でレ・クレドールのメンバーになりたいという思いが出てきたのですか?

コンシェルジュになってからレ・クレドールという存在はとても大きかったです。当時、リーガロイヤルホテルに吉村さんというレ・クレドールメンバーがいらっしゃって、よく私にコンタクトを取ってくださっていました。「接待で使える焼鳥屋さんは知りませんか?」など、大ベテランなのにとても丁寧に聞いてくださるのです。キャリアの差を感じさせず、先輩風もまったく吹かせない、そんな姿勢にすごく惹かれていきました。

ある時、シンガポールで泊まったホテルのコンシェルジュの方とお話ししていたら、吉村さんのお名前が出てきたんですね。日本だけでなく、世界とも繋がっているのだなとその時に実感し、活動の場をレ・クレドールに広げたいと強く思うようになりました。 

難しいリクエストに応えられた時のよろこび

――レ・クレドールメンバーになって約7年。思い出深いエピソードを教えてください。

アメリカのシカゴで日本料理店を開いていらっしゃるという若い3人組のお客様から、「神戸牛の牧場をぜひ見てみたい」とリクエストをいただきました。最初はすぐに見つかるだろうと簡単に考えていたのですが、どこに問い合わせても「来てもらっては困ります」「菌が入るかもしれないので、ちょっと……」という反応なのです。
そこで、知り合いのコンシェルジュの方に問い合わせ、見学してもいいと言ってくださる牧場を見つけました。でもお客様が「やっぱり行かない」となれば、紹介してくれたコンシェルジュと牧場との関係に傷がつくかもしれません。

やはり自分で調べなおすことにして、ネットでしらみつぶしに問い合わせた結果、「ぜひ来てください」という牧場がようやく見つかりました。ただし、通訳をつけて欲しい、併設するレストランでぜひ神戸牛を食べて欲しい、という条件がありましたので、手配させていただきました。

無事見学を終えホテルに帰って来られた時には、3名とも「だから世界の神戸牛だったんだ!」ってものすごく興奮されていましたね(笑)。肥料などに発見があったようで、私自身もとてもうれしかったのを覚えています。

一流のコンシェルジュの会話術

――手配をするときに、常に「行かないかもしれない」ということはどこかで考えているのですか?

実はそうなのです。「ミシュランで三つ星」「舞妓さんが接待してくれるお店」などリクエストをいただくこともありますが、行かなかった場合にキャンセル料はどうするか、という問題と常に隣り合わせです。実際に「うちはコンシェルジュからの予約は受け付けていない」というお店もあるぐらいですから。

そのうえ、「絶対に行ってくださいね」とお伝えして、「はい」とおっしゃるけれど行かないことって結構あるんです。コンシェルジュが自腹を切ってキャンセル料を支払った、なんてこともよく聞きますよ。

 

――西川さんもそういった経験はあるのですか?

私はそれが怖いので、そうならないようにやってきました。自腹を切るのは、私は恥ずかしいことのように思うんですね。ですので、お客様に本当に行く気があるかどうか、行きたい気持ちはどれほどなのかを知りたい。会話の中でその気持ちを探っていきます。

会話のテクニックとして、例えばレストランの予約だったら、お料理の種類やお店の立地、価格帯など直球の質問に混ぜて、ちょっと変化球の質問を投げかけています。これを繰り返すことで、本当に行きたいかどうかがわかっていきます。

――さまざまなバックボーンを持つ方々と会話をするというだけでも、豊富な知識が必要だと思います。情報を仕入れるために何かされていることはありますか?

新聞は何紙か読むようにしています。新聞を読んでいると自分の考えがまとまったり、言いたかったことが見つかったりします。気になった記事は残しておきたいので、切り取ってノートに貼るようにもしています。

また、レストランはミシュランの星を取られているお店や、下町の居酒屋など、いろんなお店に行きます。新世界なんか行くと、昼間からお酒を飲んでいる地元の方もたくさんいらっしゃって、とても面白いですよ(笑)。お客様の中にはエキゾチックな大阪を楽しみたいという方もおられるので、マッチングしたらすごく楽しい空間になると思います。

――西川さんに旅の相談をすれば、自分ではたどり着けないような楽しさを見つけてもらえそうです。

ありがとうございます。ホテルに宿泊された際には、コンシェルジュをぜひ頼っていただければと思います。何かわからないことがあればいつでも聞いていただきたいですし、少し仲良くなるぐらいのことでももちろん大丈夫です。皆さまの、旅のよい一助になれれば幸いです。

ウェスティンホテル大阪
大阪市北区大淀中1-1-20
TEL06-6440-1111(代表)
https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/osawi-the-westin-osaka/

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