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その癒し、5つ星級。人生を変える会員制リゾート

「幸せの国」で心を整える、「シックスセンシズ ブータン」で安息のウェルネスステイを(3)

「幸せの国」で心を整える、「シックスセンシズ ブータン」で安息のウェルネスステイを(3)

「シックスセンシズ ティンプー」から、次の目的地「シックスセンシズ プナカ」に向かう。出発に際し、セントラルマネージャーのアンドリュー・ウィフェン氏を中心にホテルのスタッフ全員が集合しての盛大なお見送りとなった。祈りのパビリオンを背に民族衣装が華やかにヒマラヤ山脈を彩る光景は目に焼き付いて離れない。
凛とした美しいサービスは、「シックスセンシズ」ならではともいえる。必要以上に踏み込まず、ゲストのニーズを察知する気遣いは、これこそ真のホスピタリティであると認識させられた。
(写真:「シックスセンシズ ティンプー」スタッフ全員でのお見送り)

ブータンらしいのどかで広大な風景を眺めながら「シックスセンシズ プナカ」へ

引き続き「シックスセンシズ」専属ガイドのププディムさん、エムジェレクさんと共に、東へ車を走らせること約1時間。標高約3,150mのドチュ・ラ峠が見えてきた。晴れていればブータン・ヒマラヤを一望でき、6,800mのマサ・ガンやブータン最高峰の7,570mのガンカル・ピンスムなどの迫力あふれる山々も眼前に迫りくるはずである。期待に満ちて展望台に向かったが、この日は残念ながら雲に覆われた空がひろがるばかりだった。

108基の白亜の仏塔に囲まれた「ドゥク・ワンゲル・チョルテン」

108基の白亜の仏塔に囲まれた「ドゥク・ワンゲル・チョルテン」

仕方なくもう一つの見どころ、「ドゥク・ワンゲル・チョルテン」に目を向けてみる。小さな丘の上に大きなチョルテン(仏塔)があり、その周りを小さなチョルテン108基が取り囲んでいる。緻密な彫刻に縁取られたこの仏塔は、前国王の王妃アジ・ドルジ・ウォンモが建てたものだ。整然とした美しさがそこにはあった。

ブータン王立植物園で「シックスセンシズ」流のピクニックランチをいただく

車窓からヒマラヤ山脈や田園風景を眺めながら、さらに車を走らせた。到着したのは、ブータン王立植物園。木々が生い茂る広大な敷地の中、景色の良さそうな場所を選んでガイドさんたちがランチのセッティングを始めた。「シックスセンシズ ティンプー」で用意してくれたお弁当は、ランチボックスに入ったブータンのソウルフードである唐辛子のチーズ煮込み「エマ・ダツィ」だった。環境との共生を打ち出している「シックスセンシズ ブータン」のアクティビティは、常に自然との触れ合いがベースである。ヒマラヤの麓、緑に囲まれたオープンエアでの食事は格別で、いつまでも記憶に残ることだろう。

白亜の城「プナカ・ゾン」

白亜の城「プナカ・ゾン」

休憩を終え、再び車を走らせる。ポ・チュ川(男川)とモ・チュ川(女川)というヒマラヤから流れ出てくる2つの川が合流してできたプナツァン・チュ川の向こうには白亜の城が現れた。2011年に現国王陛下が結婚式を挙げた、「プナカ・ゾン」である。1637年にブータン建国の祖であるシャブドゥン・ンガワン・ナムギャルによって建設され、王室とも縁の深い聖地だ。

豊かな色彩と緻密な彫刻が美しいプナカ・ゾンの回廊

民族衣装を着て訪れる場合は正装が求められるため、カムニ、ラチュというスカーフが必要となる。ガイドさんたちもさっそく用意した。伝統様式の橋を渡り、ゾンへの入口まで木製の階段を上る。すると、ひときわ目を惹く美しいキンレイ(大講堂)がそこにはあった。入り口周辺や内部には彩り豊かな壁画が描かれ、華麗なる装飾が施されている。どの国の文化にも例えられない独創的な色彩とデザインに目が奪われた。

いよいよ「シックスセンシズ プナカ」に到着

プナカ・ゾンから車で約15分、標高1,400mのナカ渓谷の谷底から数百mの高さに建つ「シックスセンシズ プナカ」に到着した。ホテル周辺は層になった山々に囲まれ、インフィニティプールに至るまでの丘に仕立てられた棚田が幻想的に連なっている。ラウンジはインフィニティプールの上まで突き出ていて、ガラス張りになった床に立つと下には青い水面が揺れている。

迎えてくれるスタッフがまるで水の上に浮いているかのようだった。ここは、まさに桃源郷。異次元にワープしたかのような感覚に陥った。このラウンジは「フライング・ファームハウス・アミドスト・ライスフィールズ」と名付けられ、丘に広がる田畑やブータンの伝統的なカンチレバー橋からインスピレーションを受けてデザインされたそうである。

棚田に浮遊する桃源郷「シックスセンシズ プナカ」

棚田に浮遊する桃源郷「シックスセンシズ プナカ」

フロントでのチェックインといったホテルの持つある種の疎外感はここにもなく、このラウンジも懐深く受け入れてくれる。山の中に体が浮いたような感覚が心地よく、眼前に広がる壮観な眺めと浮遊感に浸りながら、和みの時間をこのラウンジで満喫する。折に触れて、飲み物や軽食のオーダーをとりにきてくれるスタッフの気遣いも温かい。

ホテルのアクティビティ「モモ作り」に挑戦!

モモ作り教室の先生(中央)

モモ作り教室の先生(中央)

ひと息つくと、ブータン料理の教室が開かれた。ブータンの伝統料理の一つ、「モモ」の作り方を教わる。モモはチベット、ネパールなどでもポピュラーな蒸し餃子のことで、ここではホテルの敷地内で採れた野菜をふんだんに使ったモモを作る。日本で食べられている餃子ともよく似ている。

ブータンのおやつでもありおかずでもある「餃子モモ」、唐辛子のペーストとともに

ブータンのおやつでもありおかずでもある「餃子モモ」、唐辛子のペーストとともに

シックスセンシズのモモは、皮にバジルやハーブが練り込まれ、それぞれ形も異なるカラフルでキュートな餃子の4点セット。唐辛子のペーストと合わせて好みの辛さに調節する。

夕食は体に優しいブータン料理をルームサービスで

夕食はルームサービスで軽食をオーダー。時間を指定するとその時間ぴったりにチャイムが鳴った。メニューは、ブータン式のお惣菜といったところ。メインの他にたくさんのおかずを並べてくれる。シックスセンシズ流の洗練の極みともいえるブータン料理。ハーブやオーガニック野菜などは自家菜園で栽培されていて、毎食盛りだくさんのサラダや漬物のような発酵野菜が添えられる。また、体調に合わせて選べるハーブや果物のジュースが食事ごとに提供されるのだが、デトックス、疲労回復、内臓調整、栄養補給など目的や効能ごとに選べる種類も豊富に用意されていた。

翌日は、「シックスセンシズ パロ」に向かう。今回の最大の難所である、標高約3,000mの断崖絶壁に張り付くように立つ「タクツァン僧院」までの険しい山道を登る。コールドプレスジュースでエネルギー補給しておくことがマストとなった。

パロ渓谷の絶景とタクツァン僧院までの厳しい登山道

翌日はプナカを後にして、最も美しい景観のひとつであるといわれるパロ渓谷へと旅を続けた。到着した「シックスセンシズ パロ」は、古代に建てられた「ゾン」の遺跡に隣接していて、パロ渓谷を一望できる高台からの眺望が圧巻だ。その遺跡は「ストーン・ルインズ(石の遺跡)」と名付けられている。

180度視界が開けた雄大な渓谷をゆったり眺めることができるラウンジのソファに身を沈めると、ヒマラヤの山々に抱かれているような安心感に包まれた。

タクツァン僧院までの登り口

タクツァン僧院までの登り口

「シックスセンシズ パロ」では、このたぐい稀なる壮大な渓谷美を堪能するために、各人の山登りの経験値に合わせたハイキングコースが用意されている。
しかし、これから挑むのは「ハイキング」と言えるような楽しい道のりではない。ブータン観光のハイライトではあるが、「なぜ、そこに寺院を?!」と、誰もが思うに違いない断崖絶壁に建てられたのが「タクツァン僧院」である。

グルリンポチェ(パドマサンバヴァ)が瞑想したとされる洞窟があり、世界中からたくさんの参拝客が訪れるチベット仏教の聖地なのだ。トラに乗って、タクツァン僧院まで飛んで来たとも言われているため、別名を「タイガーズネスト」(トラの巣)と呼ばれている。休憩所がある第一展望台までは、馬に乗って行くこともできるので、登り口には馬がたくさん待機していた。

第一展望台のカフェ「タイガーズネスト」

第一展望台のカフェ「タイガーズネスト」

急な坂道や岩に足をとられながら1時間ほど山道を登るが、はるか遠くに見える僧院はまだ豆粒大ほど。本当に辿り着けるのか不安が頭をよぎる。気力を振り絞り2時間半ほど歩き続けて、やっと第一展望台のカフェに到着した。はるか上にタクツァン僧院を見上げながら、ビスケットとミルクティーでしばし疲れを癒す。

3時間ほど登り第二展望台に到着すると、かなり近い距離でタクツァン僧院を眺めることができるようになった。ここは標高3,000m。しかし、タクツァン僧院があるのは2,500m。今度は1時間半ほどをかけ、階段を下らなければならないのだ。登っては降りを繰り返してついに到達した僧院は神々しい光を放っていた。

標高2,500mの険しい崖の途中に建つタクツァン僧院

標高2,500mの険しい崖の途中に建つタクツァン僧院

荘厳な僧院を目の前にすると、一気に疲れは吹き飛び、なにものにも代え難い大きな達成感を得ることができた。
それぞれのお堂には立派な仏像が安置されていた。ガイドの二人は、五体投地で祈りを捧げている。着物のようなスタイルの民族衣装「キラ」で、スイスイと険しい山道を登る姿が本当に逞しかった。

厳しかったハイキングの後は・・・

「シックスセンシズ パロ」にもどると、ラウンジでは疲れた足のマッサージを用意してくれていた。山道で埃だらけになったスニーカーを脱ぐと、洗ってきましょう、と気遣いを見せてくれる。マッサージが終わる頃には、まっさらなスニーカーとなってもどってきていた。

そしてもう一つ、疲れ果てた心身を癒してくれたのが、ブータン式入浴リチュアル(Hingsangsa Zoni)ほか、充実したスパメニューだった。リンパの流れを促進するヒマラヤンソルトで体のデトックス機能を高め、回復を促すボディマッサージを受けると、驚くことに次の日に疲れがほとんど残らなかったのだ。

幸せの国ブータンの旅を終えて

「シックスセンシズ ブータン」では、どこへ行っても清廉な気が流れていた。どこにいても、思わず深く息を吸い込みたくなるのだ。
ブータンという国には、言葉にできない不思議な力が宿っている。穏やかな自然や人々と触れ合っていると、日ごろ感じる息苦しさから解放され、心も体も整ってくることを実感する。
欲や怒りなど人間の業から解放され、「いま、手にしているものを大切にする」この国の姿から、本来の幸せとは何かを考える貴重な時間を持つことになるだろう。日常に疲れ果てたら、ブータンを訪れて一度深呼吸をしてみよう。疲れた心も体もエネルギーチャージでき、きっと生まれ変われるはずである。

取材・文 山下美樹子

お問合せ先:0120-677-651IHG内)

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