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鼓童・アースセレブレーション、佐渡の熱いライブを自宅で

鼓童・アースセレブレーション、佐渡の熱いライブを自宅で

思うように旅ができない今、オンラインで配信される様々なイベントが楽しみです。新潟県佐渡市で毎夏開催される国際芸術祭「アース・セレブレーション(Earth Celebration/地球の祝祭)」も、2020年は無料オンライン配信が決まりました。

佐渡をベースに世界中で活躍している、太鼓芸能集団「鼓童」の熱いビートを自宅で体感できるなんて、この夏一番の思い出になりそうです。

世界とつながる「アース・セレブレーション」

鼓童の生演奏を体感する佐渡の夏

鼓童は、1981年、ベルリン芸術祭でセンセーショナルな世界デビューを果たして以来、52の国と地域で6,500回を越える公演を行なってきました。その鼓童が中心となり、佐渡市と協力して佐渡で開催しているのがアース・セレブレーションです。

アース・セレブレーションは、1988年から始まって今年で33回目。内容や形態は少しずつ変化していますが、毎年8月の3日間、佐渡島の南端・小木地区を中心に野外フェスティバルが開催されてきました。鼓童を中心に様々なアーティストのライブや打楽器のワークショップが行われ、延べ3万人以上が集まるビッグイベントは、海外からも多くの人が訪れていました。

メインイベントは小木みなと公園などで開催されるナイトライブ。特設ステージで、鼓童のメンバーと鼓童が招へいしたアーティストが、打楽器を中心にパフォーマンスを繰り広げます。観る人はシートをしいて飲食をとったり、立ち上がって踊ったり、それぞれに楽しみながら全体が一つになって盛り上がります。夜空を覆いつくす無数の星、海から吹く涼風、体じゅうに響くビート、佐渡ならではの特別な空気は忘れられない思い出になります。

でも、2020年は、いつもの夏と同じようなイベントを開催することはできません。そのかわり、3日間で34もの番組を無料配信することになったのです。

アース・セレブレーション YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/earthcelebration/

盛りだくさんのプログラム「アース・セレブレーション」

SADO×KODO大野亀

【8月21日】
鼓童の開幕ライブに始まり、鼓童の活動拠点である鼓童村の案内、在籍30年となる見留知弘の特別な演奏やインタビュー、ライブ「鼓童バラードコレクション」では、ゆったりとしやさしい音色を楽しめます。 

SADO×KODO素浜

【8月22日】
鼓童メンバーが車で佐渡の見どころをレポート。その後、佐渡のいろんなスポットでの演奏、終盤は民俗芸能や民謡をベースに構成したSADO×KODO 小倉千枚田「棚田の風に吹かれて」。そして、国の重要伝統的建造物群保存地区「宿根木」にあるかつての芝居小屋でSADO×KODO 宿根木公会堂「鼓童前衛音楽部門」の演奏です。

SADO×KODO乙和池

【8月23日】
ドキュメンタリーやアーカイブで鼓童を身近に感じ、17時からは「鼓童オールスター スペシャルライブ」として1時間の生放送。鼓童メンバー全員が城山公園に集まり、全世界へ鼓童の音楽と世界観を届けます。
オールラストの送る太鼓も見逃せません。いつもの年なら、小木港の岸壁で出航する船に「また来年も佐渡で会いましょう」と、太鼓を叩いて帰る人々を見送ってくれるのですが、今年は鼓童の稽古場から、世界中に魂のこもった「送る太鼓」を叩いてくれます。

アース・セレブレーション
https://earthcelebration.jp/

アース・セレブレーション YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/earthcelebration/

佐渡から世界へ羽ばたく、鼓童の歴史

鼓童前衛音楽部門

日本各地の伝統芸能を現代に復刻

鼓童は、「佐渡の國鬼太鼓座(さどのくに・おんでこざ)」を前身とするプロの和太鼓奏者たちです。宮太鼓、桶太鼓、締太鼓など、多くの種類の太鼓に、笛や三味線、ときには銅鑼やドラムを用いて、日本の伝統芸能をアレンジした曲を奏でます。

日本各地に古くから伝わる民謡や神楽を現代風にリメイクしたり、オリジナルで創作したりする鼓童の音楽は、そのメロディーが心に染み入り、リズムが自然に呼吸と同調します。きっと日本人のDNAに刻み込まれた何かが、琴線にふれるのでしょう。
でも、海外でも高い評価を得ていることを考えると、鼓童の精神性と音楽性は、国籍や人種を問わず、魂の高揚感と静かな感動を呼び起こすのかもしれません。

選抜を繰り返して正式メンバーに

鼓童の拠点となるのは、佐渡島の南西部・小木半島に約4万坪の敷地からなる鼓童村で、本部棟、稽古場棟、住居棟、工房およびスタジオなどの施設があります。
舞台で演奏するメンバーの他に多くのスタッフ、研修生など100名ほどが関わっています。彼らは皆、佐渡に住み、佐渡をベースに活動していますが、ほとんどが他府県の出身者です。

鼓童にあこがれ、選考をクリアした者が研修生として、島内の廃校になった中学校を活用した宿舎で2年間共同生活をしながら訓練をします。男女の別なく行う厳しいトレーニングは、ランニングや筋力トレーニングなど、基礎体力をつけるものが多く、太鼓奏者のハードさを物語ります。さらに彼らは自給自足に近い生活をするため、畑仕事や家事全般もすべてが訓練です。
2年後に準メンバー選考が行われ、合格した人だけが1年間の実地研修を受け、ここでようやく正式メンバーへの選考を受けることができます。
厳しい訓練に耐え、選び抜かれたわずかな人だけが鼓童のメンバーとして、さらに鍛錬を続けることになります。

世界で高い評価を受ける鼓童

打楽器のリズムは人の心にダイレクトに響きます。鼓童の、多様な文化や生き方が響き合う「ひとつの地球」をテーマとした「ワン・アース・ツアー」は、世界中から招へいされて公演を行っています。各国の芸術祭なども含めると国内外の公演回数は6,500回となり、多くのアーティストとのコラボレーションも行っています。

【鼓童の活躍】
2001年、日本人アーティストとして初めてノーベル平和賞コンサートへ出演。2002FIFA World Cup KOREA/JAPAN™公式アンセム曲への参加やオフィシャル・コンサートに出演。2003年、中国映画「HERO」で全編にわたりサウンドトラックを担当。
2006年、歌舞伎俳優・坂東玉三郎氏と舞台「アマテラス」で共演。2007年に歌舞伎座で再演。
2012年から2016年まで、坂東玉三郎氏が芸術監督に就任。舞台に新しい目線と演技に深みをもたせる。

【受賞歴など】
2018年、日本紹介サイト「japan-guide.com(ジャパンガイド)」で「訪日外国人の旅行先満足度 No.1」に選出。
2009年「ティファニー財団賞・伝統文化大賞」
2008年「ふるさとイベント大賞(総務大臣表彰)」
1994年「国際交流基金地球市民賞」

鼓童は、その高い芸術性で、日本のみならず海外でも多くのファンを得ています。

鼓童が拠点を置く佐渡の魅力

大佐渡スカイライン

新潟県の本土側から佐渡島を見ると、その大きさに驚きます。日本の島の中では、沖縄に次ぐ広さをもち、北に大佐渡山地、南に小佐渡山地という山が連なり、この中間に国仲平野が広がっています。佐渡に行くには、船で新潟港から佐渡・両津港へ行くルートと、直江津港から佐渡・小木港へ行くルートがあります。新潟港から両津港まで、高速ジェットフォイルでも1時間少々かかるという距離感です。

岩首昇竜棚田

佐渡は本土から40kmも離れた島ですが、かつて北前船の寄港地であったことから、西日本や北陸の文化が伝わり、合わさって、佐渡特有の文化が育っています。
流刑地だった時代には、京の都から文人や政治家などが流されて、都の文化を伝えました。その伝統芸能は今に受け継がれ、中でも世阿弥が流された影響もあり能が盛んで、江戸時代には200を超える能舞台がありました。現在も30以上の能舞台が残っており、実際に使われています。

イワユリの花

佐渡は、特別天然記念物の朱鷺が棲んでいることでも知られていますが、それだけ自然が豊かだということです。夕日の名所の数々をはじめ、波の花が飛び散る冬の海岸、花々が咲き誇る夏、季節ごとに美しい景色を見ることができるのです。
新潟本土に比べて温かい気候で、豊かな大地にはたくさんの作物が育ち、目の前の海は豊かな漁場で、新鮮な魚介類を使った料理が味わえます。
「佐渡」の名は「三度」が由来だという説があります。三回来ないと全部見られないくらい見どころがある島です。美しい自然と豊かな文化、そしておいしい食べ物がある、魅力いっぱいの島です。
情勢が落ち着いたら、佐渡の大自然と鼓童のパフォーマンスを再び生で体感したいものです。

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