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【Mr.Xの財産管理の最前線 第2回】節税対策としての保険商品と税制

【Mr.Xの財産管理の最前線 第2回】節税対策としての保険商品と税制

5つ星マガジン読者の皆さん、こんにちは。「Mr.Xの財産管理の最前線 第2回」のお届けです。

Mr.X

1988年より金融の最前線にてクライアントの資産管理、運用提案を行うプライベートバンカー(PB)。

職務経歴は、1988年より大手証券会社に約22年、フランス系のPBに約2年、大手メガバンクとイギリス大手銀行とのジョイントベンチャー組織に5年弱勤務し、現在はIFAとして独立、IFA事業会社に個人事業主として所属している。

どうなる、世界経済

第2回の内容に入る前に、第1回の世界経済見通しのその後について報告致します。

過度に期待される金融緩和対策は…

4月にIMF(国際通貨基金)が、2019年の世界経済成長率を1月予測の3.5%から3.3%へ下方修正したことを前回お伝えしましたが、64日には、世界銀行が2019年の世界成長率を、今年1月時点の予想値2.9%から2.6%と下方修正しました。

しかし、世界の株式市場はアメリカを中心に上昇トレンドを継続、アメリカ市場は新高値を更新中です(2019/07/12記)。ここで基本に立ち戻り、株価を理論式から考察してみます。最も簡単な式は<利益÷割引率(投資家から見れば期待収益率)>ですが、今のマーケットは低下しつつある分子(利益)に目を向けず、分母(割引率)に目を向けている状況です。割引率は投資のリスク、または期待リターンによって設定され、現在期待される主な要因は金融緩和政策で、過度に期待されている様に思われます。この過度な緩和策期待による株価上昇は、典型的な金融相場と考えます。

すべての希望は、世界の中央銀行に…?

投資家は、世界の経済成長が主な地域で急停止しつつあるにも拘らず、ネガティブ要因には蓋をし、すべての希望を世界の中央銀行の政策に託しています。株価上昇の基本的な源泉は、利益であることから、先行きの景気見通しが悪化している現在の状況は、注意が必要であると言わざるを得ません。

それでは第2回のテーマ、「節税対策としての保険商品と税制」に移ります。

節税対策としての保険商品と税制

今回の節税保険商品は、経営者、法人を対象とし、今年年初までの2, 3年、節税対策で、もてはやされた法人定期、経営者保険の商品性と今年のルール見直しにフォーカスします。

経営者保険とは

経営者保険とは、経営者のために設計された保険であり、法人保険とも呼ばれます。

会社経営は今が黒字でも、環境等により将来赤字になることがあるかもしれません。また、経営者への依存度が高い会社は、経営者が病気やケガで倒れた場合、経営が停滞してしまうリスクがあります。経営者としては、万が一の場合や急な資金が必要な時に備え、何かしらの蓄えや引き出せる資金を確保しておきたい、このニーズに応えてくれる商品が経営者保険です。

経営者保険の仕組みは、被保険者の死亡や相続、退職金などに備えるような生命保険タイプと、ケガや事故、火事、賠償責任などを補償してくれる損害保険タイプに分けられます。それらは、貯蓄性を持つものが多く、解約時に発生する解約返戻金(ある一定期間で解約するとそのほとんどの資金が戻ってくる)や、死亡時の保険金を受け取れるというものです。

具体的には、長期的な貯蓄性商品の長期平準定期保険、養老保険、短期的な貯蓄性商品として、逓増定期保険、病気・ケガにも備えられる医療保険やがん保険等が挙げられますが、保険に加入した際、発生した保険料は損金に算入できたため(多くの商品が全額損金算入)、法人税の節税に効果があると言われていました。

全額損金計上型が販売自粛・停止に

ここに今年の213日、国税庁より解約返戻率が高い生命保険に関する、税務上の取扱い(通達)の見直しを始めた旨の通達が生命保険会社に伝えられ、生保各社は14日以降、全額損金計上型の保険の販売自粛、もしくは販売を停止しました。問題は租税回避(行き過ぎた節税方法)の可能性にあったと思われます。ただし、現状はっきりとした基準はありません。

経費扱いできる保険料が縮小

その後410日、国税庁は法人向け保険商品に対する新ルール案を、生命保険各社に提示しました。支払い保険料の全額が経費(損金)として認められてきた経営者保険について、今後は支払い保険料のうち、中途解約した場合の返戻率に応じて、経費として計上できる金額が決まり、保険料全額を経費として認めるのは、最大返戻率が50%以下の死亡保険や医療保険に限定され、返戻率50%超については段階的に、経費扱いできる金額を縮小するというものでした。

福利厚生のための保険料

さらに、国税庁はがん保険なども一律に課税を強化する方針を打ち出しましたが、2012年の法人税通達で国税庁は、福利厚生などの目的で企業が契約して保険料を支払い、経営者や従業員が被保険者になる商品について、返戻金がなければ保険料の全額損金算入を認めていたことから、生保各社から批判が殺到し、再検討する事となりました。

いつの契約から、新ルールは適用される?

上記の新ルール案提示の結果、まず問題となったのは、いつの契約からの適用かですが、今回、国税庁は全損型の節税保険について、「既契約遡及」はしない方針を示しています。

これまで全損処理が可能でしたが、今後はこれまでの様な経費処理ができないこと、返戻金も一定の時期であればほとんどの資金が回収できましたが、今までの様にはできないことから、今現在は、生命保険会社等より行われる新たな商品提案を待ちたいと思います。再検討のがん保険についても、今後、ルールが再提示された時点で、改めて取りあげてまいります。

有効な税対策は…

今回は、節税商品と言われる経営者保険のこれまでの経過についての報告が中心となりましたが、販売を自粛していた生命保険会社も、新ルールに適用した商品を一部の会社が7月に入り、販売を再開しています。今までの様な税効果を望めない可能性はありますが、これらの商品についても、各社の商品が出そろった時点で、有効な税対策となる手段かを検証し、改めてご報告申し上げます。

プライベートバンカーの一言(私見)

今後の金融マーケットで注目すべき点は、米国金利の推移(特に10年債の動向)、金価格の推移、欧州の金融機関の動向、為替については各国の実質実効レートと考えます。

過度な政策期待にはご注意ください。特に、7月のFOMCでの利下げの有無と幅、年内の理事会の金利見通しに注目ください。 

Mr.X

 

 (お願い)本文記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、当コラムは情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

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