パームジュメイラから函館まで。プライベートリゾート考。心に残る絶景と出会うために。
会員制のプライベートリゾートや別荘を手に入れる大きな楽しみのひとつは、プライベートな絶景を手に入れるということではないでしょうか。美しい季節が移ろう瞬間、一生に一度出会うか出会わないかの天体の動き、そしてそれを分かち合う大切な人。すべてが揃ったとき、広がる風景はただの景色ではなく絶景となります。
ラグジュアリーなビーチリゾート、世界遺産の中、一面の花、真っ白に染まる山々、あなたの絶景となるプライベートリゾートはどこにあるのでしょうか?
心の絶景となるようなプライベートリゾートはどこにあるのか、探してみましょう。
宇宙からの見える人工の島、パーム ジュメイラ。
世界一、最高級、そんなお話になるとよく登場するアラブ首長国連邦のドバイ。7つの首長国の中で産油量が最も少ないために、世界一のものを次々と作ることでリゾートとしての名を高めたそうです。そんな中で宇宙から見えるほどにくっきりとやしの木を描いた人工の島、パームジュメイラは、高層高級ホテルが建ち世界のセレブたちが別荘を所有するラグジュアリーなリゾートです。
2019年には、新たに人工の島ブルーウォーターアイランドがオープンし、2020年には、世界で最も高い250mの観覧車エイン ドバイも完成とか。このほかにも、ドバイではミュージアムやリゾート施設など次々と建設中です。
近未来的な高層ビルと整備されたビーチ、そして美しい海、美しい夕日そんな自然との対比。まだ進化し続けるリゾートでは、あなたの感性に合うかもしれないまた新しい絶景も生まれています。
スノーリゾートなら、フランス トロワバレーのクーシュベル。
世界最大の、そして世界最高級クラスのスキーリゾートといわれているクーシュベル。モンブランをはじめ美しいアルプスの山々が見渡せるクーシュベルには、スキーシーズンになるとセレブたちがプライベートジェットで訪れます。シャレーと呼ばれる山小屋が並ぶアルプスの素朴な村の雰囲気がある一方、五つ星のホテルが20棟もある高級リゾートなのです。
スキー場として有名ですが、山々に囲まれた美しい景色を背景に、ミシュランの星を持つレストランも多く、スキーを趣味としない人にとっても魅力的です。富裕層は別荘を購入し、それを貸し出すケースも増えているそうです。その別荘を貸し出すサービスでは、滞在を決めるとコンシェルジュが要望を聞き、これに応えて好みどおりのプライベートシェフから花や新聞の手配、室内の清掃、外出の際は運転手付きの車の送迎なども行われます。
空を彩る星やオーロラを独占する。
満天の星やオーロラ…。限られた場所で、限られた時間にだけ出会える天空ショーは、わずかな期間のホテル滞在では楽しめないこともあるでしょう。もし別荘やコテージなど長期滞在可能な宿泊空間が持てたら、好きなだけ何度も見たい空を眺めるために利用できます。
日本では見られない南十字星に憧れて、ニュージーランドのテカポ湖に別荘を持ちたいと思ったら、まずは豊富なレンタル物件に泊まってみるのも良いでしょう。
オーロラを撮影するために専用のプライベート空間として別荘や長期滞在ホテルを見つけるもの素敵です。オーロラが出現するのは、オーロラベルトと呼ばれる北緯65〜80度付近のエリアです。アラスカ、カナダと北欧やアイスランドがこのエリアにあたります。3泊すればオーロラが見られるといわれているカナダは、曇りが少ないため他の場所よりよく見られるのです。フィンランドには、ガラス イグルーという天井がガラス張りの宿泊施設があるそうです。ベッドに寝ころんでオーロラが見られるなんて贅沢です。
アイスランドは、国土のほとんどがオーロラベルトにあります。大自然が美しいままに残るこの国では、夏のリゾートもおすすめです。多くのアイスランドの人々は、夏になると自然の中にある一軒家のサマーハウスに滞在します。中にはラグジュアリーな設備のコテージ、10人以上が泊まれる大きな施設もあります。
花々の里をもうひとつの故郷、別荘に。
花々が一面に咲き広がる花の絶景は、息をのむほどに美しく、香りや可憐な表情で楽しませてくれます。人々の手で育てられた風景も、自然に育まれた植物の群生もあります。花の絶景にプライベートリゾートを持つのが難しくても、もし別荘の敷地や隣接するスペースに自分の手で花の創造することができるかも知れません。
花の絶景には、次のようなものがあります。
・北海道のラベンダー
一面のラベンダーが咲き、心休まる香りに包まれる、そんな場所が北海道にはいくつもあります。開花は、7月中旬から下旬頃。有名なのは、真駒内竜野霊園の大仏とともに咲くラベンダー、富良野のファーム冨田。
・ひたち海浜公園、大阪まいしまのネモフィラ
日本名では瑠璃唐草という名の通り、美しいブルーの花を咲かせるネモフィラ。茨城県の国営ひたち公園のみはらしの丘、大阪市のまいしまシーサイドパークのネモフィラは、青い空と海と花々のブルーのグラデーションが美しく人気があります。青い空開花の時期は4月中旬から5月上旬。
・栃木県の足利フラワーパーク、福岡県の河内藤園、京都春日大社の藤。
舞妓さんの花かんざしのように垂れ下がり揺れる藤の美しい姿はもちろん、甘く華やかな香りにも魅了されます。見頃は、5月頃。
・埼玉県羊山公園、山梨県本栖湖の芝桜。
鮮やかな濃いピンクに、淡いピンク、白などの花が咲く芝桜。開花は、4月中旬から5月上旬。本栖湖の芝桜は、富士山を背景に咲く絶景が有名です。
アクティビティやスパ、温泉、グルメも重要。
絶景の海や山を背景に、さまざまなアクティビティを楽しむのもリゾートの楽しみです。ビーチでのシュノーケリングやダイビング、雪山でのスキーやスノーボード、川や湖でカヌーやフィッシング、さらにサイクリングや乗馬、グランピングなど。楽しみの種類は豊富なほど、充実した休暇が楽しめます。さらにジムやヨガなどのレッスンも受けられるスタジオ、スパやエステ、ボディトリートメント、グルメも重要。滞在期間に趣味のスポーツが上達したり、美しく健康になれたりするのが理想です。
会員制プライベートリゾートか、別荘か。
別荘の持つプライベート性に加えて、ホテルのホスピタリティ性を備えているのが会員制のプライベートリゾートです。実際、別荘を所有していても会員制プライベートリゾートを持ちたいと思う人も多いようです。
家族や友人、パートナーなど限られた気のおけない人と過ごすための場所として、別荘はよりプライベートな時間が楽しめます。ビジネスのおつきあいなどのゲストをご招待する場合は、会員制のプライベートリゾートの方が利便性がよく、ゲストにも気兼ねなく極上の時間を楽しんでいただけるでしょう。別荘の場合は所有する人の嗜好性や趣味が色濃く反映される魅力がありますが、会員制プライベートリゾートは、あらゆるゲストの満足が得られるサービスや環境が提供されるメリットが得られます。また、セキュリティ面や施設の維持・管理面でも会員制プライベートリゾートには信頼性と安心感があります。
会員制プライベートリゾート、会員権の種類はさまざま。
会員制プライベートリゾートは、会員権を購入し、年会費と使用時の費用を支払うことで、そのリゾートクラブが所有する各地のプライベートリゾートが利用できます。リゾート会員権は、5種類あるといわれています。細かな契約内容はそれぞれのリゾートクラブによって違い、複数の方式がミックスされる場合もありますが、大まかな特徴をご紹介しましょう。
・共有制リゾート会員権
現在の主流となるのが、共有制リゾート会員権だといわれています。リゾート施設の土地を含む不動産を会員同士で共有する契約のスタイルです。募集される口数で割った持分を不動産登記することになり、その分の税金がかかります。共有制の場合でも個別の部屋を所有する場合と、客室全体を会員同士で共有する場合があり、決まった部屋を優先的に利用できるのは、個別の部屋を所有する契約の場合です。
・利用権リゾート会員権
施設の所有権は持たずに、利用する権利を購入するシステムです。所有権は持たないため、固定資産税や施設の修繕費などもかからないメリットがあります。維持管理費は、リゾートクラブが負担します。
・合有制リゾート会員権
リゾートクラブが、リゾート施設全体を保有し、会員はクラブに入会することで施設が利用できる契約スタイルです。共有制リゾート会員権と違うところは、不動産としての持分制ではなく、固定資産税は発生しません。
・預託金制リゾート会員権
施設の所有権は持たずに保証金として預託金を預け、入会金を支払うことでリゾートクラブの会員となります。一定期間後に保証金は無利息で返還されるシステムです。
・ポイント制リゾート会員権
利用する権利をポイントとして購入し、そのポイント数に応じた回数分のみリゾート施設が利用できるシステムです。法人向けのリゾート会員権として多い契約スタイルです。
一口に「リゾート」と言っても、楽しみ方はそれぞれ。心の絶景を求めて、世界のリゾートを楽しみたいものですね。