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その癒し、5つ星級。人生を変える会員制リゾート

「幸せの国」で心を整える、「シックスセンシズ ブータン」で安息のウェルネスステイを (1)

「幸せの国」で心を整える、「シックスセンシズ ブータン」で安息のウェルネスステイを (1)

ヒマラヤの懐に抱かれた桃源郷ブータン。そこは「最後の理想郷」と謳われる。手つかずの自然と深い信仰と伝統文化のもと、誇り高い人々が暮らす共同体がそこにはある。経済成長に重きをおかず、「国民の幸福」を目指す国。知ることはわずかだが、ただただ惹かれる何かがそこにはあった。

ブータン国王夫妻の来日

2011年11月、ブータンの若きワンチュク国王夫妻が来日し、一躍脚光を浴びた 。国会におけるワンチュク国王の演説は、日本人に万来の拍手を持って迎えられた。経済発展(GNP)よりも国民の幸福「GNH(国民総幸福量)」を国の指針とし、新しい国の在り方を示したからだ。その根源にあるのは、「国家の精神的な遺産」。文化や習慣など、この国のいたるところに深く根をおろしているのは仏教への信仰心である。日本の皇室とも友好関係が深いブータン王室は、遠い国でありながらもより近くに感じられる国となった。

ブータンの観光事情

ブータン 空港

空港でツーリストを迎えるウエルカムボード

ブータンが
長年の鎖国状態を解き、観光客を本格的に受け入れ始めたのは、ごく最近のことだ。オーバーツーリズムを避けるため、あくまでも緩やかなる観光立国を目指している。そのため、観光はブータン政府の認める専門旅行社を通じてのみ行うことができる。旅行者には「公定料金制度」を課しており、季節により異なるが、宿泊、食事、観光、入場料などが含まれた1日最低200USDとホテルのランクによりプラス料金を支払う。また、1グループ毎に、必ず専属のガイド、ドライバーが同行することになっている。

遥かな未知の国へ、民族衣装と様式美に迎えられて

ブータン様式

ブータン様式の門の向こう側でゲストを待つガイドさんたち

バンコクを経由してブータン唯一の国際空港パロに到着した。トランジットの時間が短ければ、東京からはおよそ14時間ほど。ブータン人は、ブータンを「ドゥク」(Druk、雷龍)と呼ぶ。チベット語の方言で「龍の地」が由来だという。ブータンの国旗に描かれる龍が舞うブータンエアにバンコクで乗り継ぎ、長い旅の果てにたどり着いたのは、ブータン様式の装飾が施された美しい空港ターミナルだった。

入国審査を終えて外に出ると、ブータンらしい彩り豊かな門の向こうに、民族衣装を纏ったガイドさんたちがゲストを待っていてくれた。それは、感激もひとしおの光景だった。民族の誇りとしてブータン人が愛する民族衣装。男性の衣装は「ゴ」、女性の衣装は「キラ」と呼ばれ、日常的に着用されているようだ。
粋に民族衣装を着こなした美しいガイドの、プブデム(Phub Dem) さんとエムジェレク(Emgij Yrrek)さんに迎えられ、いよいよブータンの旅が始まる。

どこか懐かしさを感じる祈りと癒しの国へ

サステナブルな旅のために

ブータン旅行

高いクオリティのツーリズムを目指すブータンの価値観である「サステナブルな旅」を実現できる、「シックスセンシズ ブータン」を国は迎え入れた。ヒマラヤの山々が連なる自然景観の輪郭に溶け込むデザインとコンセプト、ローカルの文化やデザインを重視した価値観を共有する、これからのリゾートのモデルケースともなる宿泊施設だ。

ブータン西部と中央部の渓谷、パロ、ティンプー、プナカ、ガンテ、ブムタンに点在する5つのロッジを擁する「シックスセンシズ ブータン」。今回は、ティンプー、プナカ、パロ、それぞれに趣きのある3つのリゾートを巡る。

シックスセンシズ・ティンプーへ

シックスセンシズ ティンプー

シックスセンシズ ティンプーで迎えてくれた支配人さん、スタッフ、ガイドさん

まず向かったのは、ティンプー。今回の目的地の1つである「シックスセンシズ  ティンプー」へ。標高およそ2,650mに位置し、町の南にある谷の斜面に建てられおり、渓谷を一望できる絶景が待っている。
ティンプーまでは約1時間半のドライブ。標高2700m近くにあるため、「気分が悪くなったら、がまんしないでください」とプブデムさん。ブータンの公用語はゾン語だが、学校教育は英語で行われるため、ほとんどの国民がバイリンガルだ。道すがら、ブータンの基本情報や歴史をレクチャーしてくれた。

ブータン インフィニティプール

インフィニティプールに浮かぶように立つ祈りの館

ティンプーの町を見下ろし、ヒマラヤの山々を眼前に眺める「シックスセンシズ  ティンプー」。到着するとすぐにマネージャーとスタッフが迎えてくれた。扉を開けると視線の先には大きな窓の外のインフィニティプールが、そのはるか先にはヒマラヤの山々が連なる壮大な眺めが広がっていた。また、ティンプーの大仏クエンセル・ボダンが目に飛び込んできた。大仏の尊顔に焦点を合わせた望遠鏡もそこには用意されている。

壮大な景色を眺めながらウェルカムドリンクを

ブータン様式

ブータン様式の装飾が施されたロッジ

何種類もの果物とハーブをミックスし、ジンジャーを加えたウェルカムドリンクが運ばれてきた。ここにはロビーもチェックインカウンターもない。建物に足を踏み入れると、知人宅を訪ねたような温かい空気に包まれるリビングルームが広がっていた。窓に向かうソファに身をしずめて、ヒマラヤの連なりが迫る壮大な景観を目の前に、ウェルカムドリンクで喉を潤す。

豪華なスイートヴィラで疲れを癒す

ブータン スイート

広大な敷地には、76㎡のスイートが全20室、1ベッドルームから3ベッドルームまでのヴィラが5室が点在する。ナチュラルでウッディなロッジだが、ブータン様式の窓枠や装飾が美しい。カートで緩やかな山道を登って部屋に入ると、山々の風景が部屋の一部となるようにデザインされた全面ガラスの窓に圧倒される。テラスに出れば清廉な気が流れるヒマラヤの神々が送る風を受け、心と体がゆったりと弛緩する。

ティンプーのバスルーム

サステナブルという言葉が流布する前から、「シックスセンシズ」ではすべての仕様が持続可能なスタイルである。ブータンの国としての価値観を共有するこの施設には、使い捨てのペットボトルやアメニティグッズは一切ない。
バスルームに備えられたタオルやバスマット、スリッパ、バスローブ、ヨガマット、バスソルトなどあらゆる備品は、アイボリー一色。シンプルの極みの中に見え隠れする遊び心が、美意識の高さを感じさせる。
クーラーには、地元産のワインやクラフトビール、ガラスのボトルには、自家製のレモネードやフルーツ、ハーブのアイスティーなどが洗練されたパッケージングで並ぶ。

開放感溢れるレストランで初のブータン料理をいただく

ブータン レストラン

ランチには、全面ガラス張りで山々の風景をあらゆる角度から楽しめる、開放感に溢れたレストランに向かう。唐辛子を多用する激辛の食文化という情報のみで迎えた、興味津々のブータン料理デビューである。

ブータン料理 エマ・ダツィ

ブータンの国民食ともいえる料理「エマ・ダツィ」

特徴はなんといっても唐辛子(エマ)。ブータンでは唐辛子は野菜として扱われているため、唐辛子をふんだんに使った料理が多く、「世界一辛い料理」とも称される。チーズやバターなどの乳製品をよく使い、調味料として山椒が多用される。
主食は日本と同じ米で、主に赤米が好まれているが、白米もコーンライスなどにして登場。パサバサしたタイ米などよりは、日本のご飯に食感が近い。海がない国であり、魚はタイからの輸入もあるが、家庭では干し肉がメイン。野菜やキノコ類も多種多様だ。
厳しい気候や地形かと思いきや、四季もあり、亜熱帯の地域もあるとのことで、豊富な食材に恵まれている。塩以外は自給自足が可能という。気候や風土から生まれた伝統的な食文化を大切にしている。
最近では日本でもブータン産のマツタケをよく見かけるようになったが、ブータンではマツタケが収穫でき、主にティンプー周辺で栽培されている。

ブータンの「国民食」ともいえる料理がエマ・ダツィ (Ema Datship)。エマは唐辛子、ダツィはチーズのことで、つまり「唐辛子のチーズ煮込み」である。主に青唐辛子が使われ、チーズは煮込むことでとろけた状態になるので、一見クリームシチューのようにも見える。シックスセンシズバージョンの洗練されたエマ・ダツィで激辛の洗練を受け、いよいよティンプーの町へ繰り出した。 ((2) へつづく)

取材・文 山下美樹子

お問合せ先:0120-677-651(IHG内)

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