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神戸の帽子専門店「マキシン」を訪ねて[後編]

神戸の帽子専門店「マキシン」を訪ねて[後編]

帽子には多くの種類があり、同じ形でも使われる素材や装飾が国や地域、または目的により異なり、その印象も大きく変わります。帽子をかぶってみたいけれど、どんな帽子を選べばいいのか、自分にはどんな帽子が似合うのか、帽子について知ることで似合う帽子をみつけられたら、おしゃれの楽しみ方もさらに広がることでしょう。

今回は、似合う帽子の選び方からTPOに合わせた帽子とマナーについて、前回に続き、神戸トアロードに本店を構える帽子専門店「マキシン」の渡邊百合社長にお話を伺います。

似合う帽子をみつけるには

代表的な帽子の種類

カジュアルにかぶれるデイリーユースの帽子から、フォーマルシーンの帽子まで、マキシンが製作した帽子とともに代表的な種類を紹介します。

左から ベレー beret、ブルトンbreton、カノティエ(キャノチェ)canotier

・ベレー beret
スペインのバスク地方で農民たちがかぶっていたとされる「バスクベレー」。一般的にもよくかぶられているベレーです。ふちのない丸いシルエットが特徴で、ウールフェルトを中心にいろいろな素材で作られます。

・ブルトン breton
幅広で浅めのブリム(つば)がくるりと上向きに巻き上がった美しいフォルムが特徴の女性らしいスタイルです。フランス・ブルターニュ地方で利用されてきた帽子です。

・カノティエ(キャノチェ) canotier
フランス語で「ボートを漕ぐ人」を意味する帽子です。日本ではカンカン帽の名で親しまれています。ブリムもクラウン(頭にかぶる部分)上部も平らなシルエットが特徴です。

左から キャペリン(カプリーヌ)capeline、キャスケット(カスケット)casquette、クロッシェ(クローシュ)cloche

・キャペリン(カプリーヌ) capeline
幅広でしなやかなシルエットの大きなブリムが特徴です。リボンやコサージュなどを飾ったエレガントなものなど、その雰囲気から「女優帽」ともよばれています。広いブリムが日射しよけになり、夏のファッションにもよく合います。

・キャスケット(カスケット) casquette
ハンチング(鳥打帽)の一種。クラウンは大き目でゆったりとしていて、ブリムは円形で小さめ目です。いろいろな素材で作られ、キャップスタイルでカジュアルな印象です。

・クロッシェ(クローシュ) cloche
釣り鐘を意味する名称で、全体に丸みを帯びた深めのクラウンが特徴です。下向きに傾斜のついたブリムが、フェイスラインをすっきりと見せてくれます。さまざまな素材で作られ、シーズンを通してかぶりやすいスタイルです。

トーク toque

・トーク toque
ブリムがなく、頭にのせるようにしてかぶる浅い帽子で、エレガントなスタイルです。パーティーや冠婚葬祭など、フォーマルなシーンではヴェールがついたカクテルハットがよく利用されます。

似合う帽子の選び方

たくさんの帽子の中から自分に似合うものを、どのようにしてみつけることができるのでしょうか。まずは気に入ったものをかぶってみて、鏡の前で全身をよく見てみましょう。マキシン本店の店内に入るとすぐに気が付きますが、壁にたくさんの鏡が配置されています。「前からだけでなく横や斜め、後ろからも見てください。上半身だけでなく全身も。帽子をかぶった時の全体のバランスも大切です」と、渡邊社長。帽子をかぶり慣れていない場合は、気軽に普段使いできるものからチャレンジしてみましょう。 

顔の形と似合う帽子

顔の輪郭によっても似合う帽子が変わってきます。丸顔の場合はすっきり細長く見せたいので、ブリムが巻き上がったブルトン型などがおすすめです。反対に面長の場合は、ベレーなどを選んでトップをシンプルにまとめましょう。帽子が似合うタイプの逆三角は、ブリムが狭めのクロッシェですっきりとしたあごのラインを際立たせて。三角や四角、大きめの場合は、クラウン幅が顔より広いものを選んでほっそりと見せたいですね。そのほか、頭の形や髪型、首の長さや太さなどによっても違いがあるので、専門店でのアドバイスを参考にしながら選んでくださいね。

帽子のサイズを測るには

オーダーメイドでなければ、かぶってみるだけでいいと思いがちですが、快適なかぶり心地のために、自分のサイズを知ることも大切です。測り方も一つだけではなく、かぶり方によって測る位置が違ってきます。必ず椅子に座って体を安定させた状態で採寸しましょう。

顔に対して水平に帽子をまっすぐかぶったときのサイズは、額のほぼ中央と後頭部のもっとも出っ張っている部分を結んで測ります。いわゆる頭の大きさとされるサイズがこの部分になります。

広いブリムの帽子などでは、やや斜めに帽子の側面を少し持ち上げるようにしてかぶると顔が明るく見えます。この場合は、額の髪の生え際あたりから耳の付け根のやや上あたりを結んで測ります。 

TPOにあわせた帽子とマナー

ワンランク上のコーディネートのために

フォーマルな席では、帽子を身に着けることでワンランク上の正式な装いになります。ウェディングなどの礼装の場合は手袋を合わせます。葬儀の場合も、洋装には手袋を合わせ、敬虔な気持ちを表すヴェールのついた帽子をかぶるのが正装です。手袋が必須というルールではありませんが、帽子に手袋を合わせることで、グレードアップした装いになるでしょう。手袋を手に持っているだけでも、おしゃれ度が高まります。
帽子がトータルコーディネートの一部になっている欧米では、靴を履いているときは帽子もそのままかぶっています。日本では、靴を脱いで室内に入るシーンが多くなりますので、和室の場合はトークなど小型の帽子がいでしょう。

海外旅行にも、ぜひ帽子を 

帽子があると着こなしの幅が広がります。その点からも、海外旅行にも帽子の携帯をおすすめします。「海外のホテルでは、ホテルの価値を高めてくれるお客さんに対して、例えばカフェやレストランで眺めのいい席に案内してくれるなど、帽子をかぶることで受けるサービスが違うのです」と、渡邊社長。帽子をかぶることで、海外旅行の非日常感をさらに満喫できそうです。ただし、旅行の荷物は限られます。服装に合わせていくつも帽子を持って行くことは難しいですね。一つあれば装いが変わるステキな帽子を紹介します。

自身のブランドを持ち、フランスの国際帽子コンクールで総合グランプリ受賞、そして「神戸マイスター」でもあるモディスト大平千鶴子さんのデザインで、「アコーディオン」とよんでいる帽子です。かぶっていないときは薄い状態なので、箱に入れずに持ち運びできて便利です。かぶる角度やリボンの位置で表情が変わり、カジュアルな装いにもエレガントなエッセンスが加わります。

フォーマルの帽子について、より詳しく

フォーマルの帽子を求めて訪れるお客さんも多い「マキシン」本店。結婚式に出席、お色直しにちょっと違ったものをという場合をはじめ、「春・秋の叙勲に洋服で出席」「イギリスのクラウンダービーに行く」といった特別な装いのための帽子を探しに訪れるお客さんも珍しくないそうです。店内奥のウインドウにはフォーマルなスタイルの帽子が並んでいます。「マキシン」のフォーマルな帽子について、渡邊社長に紹介してもらいましょう。

渡邊社長:シルクなどの生地にステッチをほどこしたデザインなら、不祝儀でも使えますし、きちんとしたフォーマルなスタイルでありながら、そのまま街に出かけても違和感がありません。

渡邊社長:くしで留めるカチューシャの幅広タイプで華やかなデザインです。白髪などで後頭部が気になる場合にも、簡単に付けはずしができてフォーマルなスタイルに仕上がります。

フォーマルの帽子は、時間があるときに見にいってみるといいですね。いろいろ試してアドバイスを聞くことができますし、納得して求めることができます。ひとつ持っておくと、いざという時の準備にもなります。

「マキシン」では百貨店やネットでの販売もしていますが、本店オリジナルもたくさんあり、それらを求めて多くの顧客が訪れます。上質感とデザイン性、かぶり心地、そして「マキシンには重い帽子はない」とのこと。「私は毎日一日中帽子を身に着けていますが、かぶっているのを忘れてしまいますね」と、渡邊社長。一日中かぶっていても負担にならないことも、「マキシン」の帽子のポリシーなのです。

まずはお試しを

普段かぶり慣れていないと、何にでも合わせやすい帽子があったらと思いがちですが、ステキにかっこよく着こなすためにも目的をもって帽子を選びたいですね。専門店で気軽にアドバイスを求めてみましょう。ちょっとかぶってみただけで似合わないと決めつけないで、いろいろと試してみてください。似合う帽子がきっと見つかるはずです。

Maxim(マキシン)神戸トアロード本店
兵庫県神戸市中央区北長狭通2-6-13
電話:078-331-6711
営業時間:10:3018:00
定休日:水曜(祝日は営業)

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