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その癒し、5つ星級。人生を変える会員制リゾート

北海道・駒ヶ岳を臨むヒルズテラス函館から大沼公園へ、憧れのトライクで駆け抜ける

北海道・駒ヶ岳を臨むヒルズテラス函館から大沼公園へ、憧れのトライクで駆け抜ける

昼前に到着する便で新千歳空港に降り立った。空港は修学旅行生や個人グループなどの旅行客で混雑していたが、一刻も早く目的地である「ヒルズテラス函館」へ着きたいと、レンタカーの手続きを急いだ。高級ヴィラも創作フレンチのディナーも楽しみだが、もっと私をわくわくさせているのがトライク(3輪バイク)なのだ。

目的地は「ヒルズテラス函館」

普段都心のゴミゴミした道路や渋滞の多い高速道路を走っているから、北海道のまっすぐな高速道路の運転はとても快適だ。バイクに乗らなくなり随分と年月が過ぎた。高速道路のパーキングで年を重ねたツーリングのグループに出会うと、乗ってみたいと思うことがあるが、何度も転倒している経験があるせいか、どうしても躊躇してしまう。
足を地面におろす必要がないトライクは、無茶な運転をしない限り転倒しないというのは知っていたが、気軽に手を出すことができない高級車だ。ところが、ヒルズテラス函館では、宿泊者はトライクに乗れるという。

「ヒルズテラス函館」に到着すると、フロント棟の横に「あった!」、BRPのトライクが私たちを出迎えてくれているように置かれていた。

デラックスヴィラタイプの客室に荷物を降ろし、テラスに出ると、遮るものは何もない約7万坪もある広大な敷地の向こうに美しい北海道駒ヶ岳の姿。聞こえてくるのは鳥の鳴き声と風に揺れる木々の葉音だけ。私は今、こんな贅沢な大自然の中をトライクで駆け抜けようとしている……。 

念願のトライクに挑戦

憧れのトライクが目の前に

ヒルズテラス函館にあるトライクは「Can-am SPYDER F3」で排気量は1330cc。前二輪、後一輪タイプ。このタイプは前一輪、後二輪のものとは異なり、急カーブや急ブレーキといった前方向左右にかかる力を二輪で受けるので安定感があり安全に走行できる。なにより、内輪差がないので、前輪内側のタイヤが通れば後輪で巻き込む心配もない。

三輪バイクと言いつつも二輪免許は不要で、普通自動車免許を持っていれば公道を走ることができる(二輪免許だけ所持の場合はNG)。一般道での最高速度は車と同様に時速60km、高速道路では時速80km。ヘルメットは法規上は不要だが、安全面を考慮すれば着用必須だ。ヒルズテラス函館の敷地内を走行する際は、ヘルメット着用は希望者のみ。敷地内といえどもその広さは半端ない。全身で自然を感じて走るのは、どんなに気持ちがいいことだろう。

ドキドキの試し走行は後部座席で

今回初めてチャレンジするので、坂見副支配人が平坦な場所にトライクを移動して、停止した状態で基本操作を丁寧に説明してくださった。バイクとは異なる操作に混乱し、ほんの数分前までのワクワク感はどこかへふっ飛んでしまった。どちらかというとバイクより車の操作手順の方が近い気がする。 

坂見副支配人の右親指がスターターボタンを押す。すると、心地よいエンジン音があたりに響いた。「おお~」と心の中で叫び、わずかに鼓動が早くなった。しばらくバイクの運転とは縁遠くなっていたが、こういう“マシン”を見ると、当時の感覚が甦ってくる。

不安な様子を察知して「まずは、後ろに乗って、軽く敷地内を一周してみますか?私が運転しますので」の一言。副支配人の思いやりの言葉に、すかさず「お願いします」と答えた。

背もたれに軽く右手を添え、左足を後方ステップに載せ右足を地面から外す。誰の支えもないのにびくともしない、抜群の安定感だ。「これがトライクか!」と感動しながら、そのまま右足を右側の後方ステップへ載せてシートに腰を下ろした。目線が高く、ドライバー越しに計器類も見える。

坂見副支配人が、ドライバーシートに腰かけ、もう一度、手順をゆっくりと説明しながらエンジンをかけた。エンジン音は響くが、体への振動はあまりない。「スタートしますね」の合図と同時に驚くほどスムーズに動き出した。セミオートマチックだからクラッチ操作がなく、バイク特有の“コン、コン”といった動きとは無縁だ。

直線道路を一気に加速するトライクに、思わず後方両サイドのグリップを握りしめた。約90度のコーナーを曲がる際、つい体を傾けてしまったが、この動作もトライクは全く不要。加速後、急コーナーへ入るためブレーキをかけたはずだが、後部座席が振られることなく安定したコーナリングにさらに驚いた。
「バイクを運転されるお客様は、体を使わずハンドル操作だけでスムーズに動くので、はじめは戸惑われるようですが、すぐに慣れて楽しまれています」と、坂見副支配人。

こわごわながら運転を変わってもらって、池のほとりやススキの間を風を感じながら駆け抜ける。いつしかドキドキは消えて楽しい気持ちがあふれてきた。あまりスピードは出せなかったが、安全運転の練習ということでよしとしよう。「明日は公道を走りたい」という思いに変わっていた。

公道を走って大沼国定公園へ

初めてトライクを運転する!

翌日、もう一度手順をしっかり頭に叩き込み、トライクに乗る。両足をステップに預けても、当然のことながらびくともしない。右足で思いきりブレーキを踏みこみ感覚を覚える。「今日なら行けそうだ」という思いと共に、両サイドのミラーを微調整する。

目的地は、大沼国定公園。片道約12km、約15分のツーリング、いやドライブだ。ドライバー席にまたがり、両膝でタンクを挟み体を固定する。ブレーキを外し、ゆっくりとグリップを手前に回した。「動いた!よし、いける」、敷地内をゆっくり進みブレーキの感覚を体に覚え込ませる。ドキドキしながら公道へ出るが、国道までは他の車とすれ違うことなく、広い畑の中の一本道をスムーズに進んだ。その先、国道5号との交差点には信号が無い。一旦停止の後、両サイドの車を確認し、ハンドルを右へ。うまく出られた。

対向車の目線を気にする余裕もないままに、流れに乗る。6.5kmほど走り左折し、大沼公園鹿部(しかべ)線へ入ると平日のせいか交通量がぐっと減った。トライク超初心者には、交通量が少ないのがありがたい。少し速度を落として片側一車線の道路中央を安全運転で走った。

レトロな風情の大沼公園駅

JR函館本線の踏切を超えてすぐ右折すると、目的地まであと一息。JR大沼公園駅のすぐ手前左側に駐車場のPマークが見えた。まだ早い時間だからか、他に車はなく、堂々と真ん中に停めてエンジンを切った。

徒歩で近くの踏切まで行ってみると、単線の線路がなんとも趣深い。ほどなく遮断器がおりて列車の到着が近づいたことを知った。

何人かの乗客が乗り降りして、しばらくすると電車は走り去っていった。古い日本映画のワンシーンを見ているようだ。

駅員さんにことわってホームに入れてもらうと、何をするわけでもないのに居心地がよくて、少しだけ非日常な時間を楽しんだ。

うわさの大沼だんごを食べる

フロントトランクにヘルメットを収めると、ポツリ、ポツリ…。朝からスッキリとしない空模様だったが、とうとう来たか雨が落ちてきた。公園内の散策は駐車場近くに留め、仲間のおみやげに「大沼だんご」を求めて「沼の家」に向かった。

沼の家は「元祖 大沼だんご」の製造元で1905(明治38)年の創業。だんごと聞くと串にささったものをイメージするが、大沼だんごは、餡を大沼湖・小沼湖に、だんごを湖面に浮かぶ島々に見立てていて、あんこ・正油・胡麻の餡の中に一口サイズのだんごがバラバラに入っているのを楊枝で刺して、それぞれの餡と共にすくい上げていただくものだ。

大沼だんご(あんと正油)小折を一つ買って店の外にでると、雨が止んでいた。今の間にヒルズテラス函館へ戻ろう。
トライクまで足早に戻り、エンジンをかけた。寄り道はせず、来た道をそのまま戻る。ヴィラのリビングで仲間に何を話そうか、どこから話そうか、思いを巡らしながら……。

心地よいドライブを終えて

天候の関係で大沼公園をゆっくりと散策できなかったのは残念だが、400ccのバイクで走っていた20代の頃を思い出したトライクとの時間。愛車の四駆で山道を走るのも好きだが、やはりバイクで風を切る快適さはなんともいえない。トライクに乗れたのは会員のみが利用できるリゾートならではの体験だったといえる。今となっては400ccに乗るのはかなり勇気がいるが、トライクなら…と密かに思い始めている。 

取材・文 都志リサ

ときリゾート ヒルズテラズ函館
住所:北海道茅部郡茅部郡森町駒ヶ岳515-11
予約・問い合わせ:0120-140-142 (受付時間 9:0018:00 365日受付)
https://www.longlife-resort.jp/resort/hakodate/

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