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【Mr.Xの財産管理の最前線 第10回】新型コロナショック この先の想定シナリオ4

【Mr.Xの財産管理の最前線 第10回】新型コロナショック  この先の想定シナリオ4

前回の寄稿より約3カ月が過ぎました。最新のマーケットの動きと今後について解説させて頂きます。

Mr.X

1988年より金融の最前線にてクライアントの資産管理、運用提案を行うプライベートバンカー(PB)。

職務経歴は、1988年より大手証券会社に約22年、フランス系のPBに約2年、大手メガバンクとイギリス大手銀行とのジョイントベンチャー組織に5年弱勤務し、現在はIFAとして独立、IFA事業会社に個人事業主として所属している。

前回の【Mr.Xの財産管理の最前線】はこちら

現在のマーケット状況

前号にて、8月の上旬に向けて調整局面となる可能性があるとお伝えしましたが、円ドル為替相場は109.86円(6/5ザラ場高値)より104.18円(7/31ザラ場安値)まで調整となり、日経平均は23,185.85円(6/9のザラ場高値)から21,710.00円(7/31ザラ場安値)となりました。その他の市場については横ばいが多く、値幅調整というよりも日柄調整となったように思います。
私としては大幅な値幅調整を期待したのですが、残念ながら投資チャンスとは言い難い局面でした。その後上昇トレンドへ変化したようにみられましたが、下落幅が小さかったことから上昇エネルギーも小さく、現在ボックス圏を形成する市場が多くみられます。中央銀行等による管理相場的な色彩が強く、新型コロナについても感染力については気になるところですが、毒性については、死者の件数をみる限り、現在のところは落ち着いているように考えられることから、マーケットは横ばい動向となっています。

日米中をはじめとする世界の動きとマーケットの現状

前号より、10/5までに世界で起きた気になるイベントは、日本においては安倍首相の辞任と菅首相の誕生、海外ではトランプ大統領の新型コロナ感染(数日で退院したが)、中国と台湾間における軍事的緊張等がありましたが、今のところどれも市場に大きな影響を与えることはありませんでした。世界中が空前絶後の金融、財政の両面からの経済対策をとることにより、その効果が大きく得られるものと人々が信じていることが、今のマーケットをサポートしていると言えます。ただし、実体経済は回復基調が継続されているものの、以前の状況に戻ることは当面考えられない状況でもあります。

2020年の世界経済の見通し

OECD916日、世界経済の成長率について、2020年はマイナス4.5%、2021年はプラス5.0%と予測しました。前回の6月の見通しと比較すると、2020年の見通しを1.5ポイント上方に、2021年の見通しを0.2ポイント下方にそれぞれ修正しています。国・地域別にみると、中国の見通しを前回のマイナス成長から一転してプラス成長へ上方修正し、G20の中で唯一2020年にプラス成長を見込んでいます。
中国では強力なインフラ投資によって経済活動が202046月期までに新型コロナ発生前の水準を取り戻し、また、新型コロナの封じ込め政策、経済活動を迅速に回復する政策支援が評価されました。中国、米国の大幅な改善、また欧州の上方修正により、2020年の世界経済見通しが上方修正されました。

2021年の世界経済の見通し

2021年の世界的な成長見通しは20206月の5.2%から5.0%へとほとんど変わらず。ただ新たな感染拡大に対して緩やかな措置によって制御可能な場合や、効果的な治療やワクチンが想定よりも早く広く普及できる兆候がある場合、想定よりも早く改善される可能性を指摘。この場合、2021年の世界経済成長率は5.0%から7.1%に押し上げられると試算しています。
逆に、感染拡大が激化し、抑制するためにより厳格な封じ込め措置が必要になる場合、景況感は弱くなり、不確実性が高まることを指摘しています。この場合、2021年の世界成長率は2.2%に押し下げられると試算しました。
さらにOECDは、政府や中央銀行は今年の大規模な取り組みでバランスシートを膨張させ予算を拡大していますが、2021年も景気支援策を継続する必要があると指摘しいています。

現状における各国の経済政策運営と今後の留意点

現状は世界における景気回復が継続され、新型コロナの新規感染再拡大が欧州等で発生していますが、制限が地域や業種を限定して行われているため、影響が軽微となっています。
経済政策においては、米国では追加の財政刺激策について政権と議会の交渉が難航していますが、年内に合意すれば、諸費の大幅な落ち込みは避けられる見通しです。
日本では菅政権となり、追加の経済対策が行われる可能性が高くなっており、秋に5兆円規模の第三次補正予算が期待されています。

これらの期待からマーケットは現在値を保っているのですが、各国とも、巨額の政府債務の下での政策運営を余儀なくされています。マーケットはこの先の景気状況を見ており、景気回復を維持するための追加策等に期待しているのですが、感染の大幅な再拡大や、米国の財政刺激策の議会との交渉が纏まらない場合など、現在の政策当局に対する信頼が崩れると、一気にマインドが悪化するリスクがあります。景気は戻り基調であるものの、新型コロナの影響に伴った企業の借り入れはブーム化しており、企業が債務を積み上げていると分析されています。その結果として生じかねないデフォルト増加を緩和するための中央銀行のできる政策には限りがあり、投資家はその点に留意すべきです。7月以降相場がほぼ元の水準を回復して以降、経営者たち(インサイダー)による自社株の売却が盛んに行われており、今年の3月以前の状況と似ていることから、この点も気になるところです。

米国大統領選挙における経済への影響について

11/3のアメリカ大統領選挙は、現在バイデン候補が優勢との報道が多いのですが、米大統領選投票日1カ月前の10月には、驚くようなことが起きて選挙の行方に重大な影響をもたらすことがあります。これを「オクトーバー・サプライズ」と言うのですが、民主党側も前回の大統領選挙におけるロシア疑惑が旧民主党政権による捏造の可能性があるとの報道が出てきており、ここ2カ月間は想定し辛い状況となっています。
このような現状を踏まえ、直近のポジションは現金比率をあげて、次のチャンスを待つのが望ましいと考えます。米国の大統領選挙の結果が判明した後の数カ月間は注意が必要です。

Mr.Xの一言>

今回の大統領選挙については、最近の世論調査もその調査方法に疑問があり、あまり正確ではないと思われます。従って、現状どちらの陣営が優勢か分からない状況です。トランプ大統領は減税策と10年で1兆ドルのインフラ投資を公約していますが、バイデン候補は増税を公約しています。ただし4年で2兆ドルのグリーン投資とワンセットとなっていることから、大統領選挙後については、金融政策から財政政策へ軸足が変化してくると思われます。もちろん金融政策については現状が継続されるものと考えています。短期的にはどこかで調整局面を迎えると思いますが(来春ごろまでを想定)、その後は財政政策に後押しされた上昇相場に期待したいと思います。あくまでも調整後の話と思いますが。

日本について少し明るい未来を展望してみたいと思います。
以前にもお話した景気循環サイクルからの展望ですが、今年から20224-6月期までは、短期の在庫投資循環(4.9年キッチンサイクル)の劣勢期が終わり、その後20271-3月期までは拡張期の可能性が高く、さらに2023年以降の数年は短期、中期、長期、超長期のサイクルも上昇となる可能性が高いことから、四つのサイクルが上昇トレンドとなるゴールデンサイクルの可能性が高いと考えます。2025年には大阪で万博もあり、早ければ2021年より、遅くとも2023年からは戦後二度目の大きな景気拡張期を迎える可能性が高いと想定します。従って、この後にマーケットの大幅な下落があった場合は、次の展開を想定して積極的に取り組んで行きたいと考えております。

金価格については、マネタリーベースの増加から、さらに上昇する可能性が高いと考えていますので、現在は再投資のタイミングではないかと考えます。

 

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