傘、レインコート、レインブーツ。選ぶなら、ラグジュアリーブランドか、アウトドアブランドか。

雨が降るという予報は、その日の行動範囲を狭くしたり、時間的な拘束感も高まりがちです。お天気を支配することができたら、空模様を自由に描けたら…。それは誰もが一度は夢見たことではないでしょうか。でも、同じ時間や空間を共有するたくさんの人がいる状況で、お天気を自分の気持ちで左右するのはちょっとワガママかもしれません。晴れの日に太陽の輝きを喜び心躍るように、雨の日に、雨の音や澄んだ空気を余裕で楽しめるような、最新レインコレクションをご紹介します。
ラグジュアリーなハイブランドのレインアイテム。
モードの世界で注目されているのは、機能だけでなく、雨の日ならではの着こなしが楽しめるハイクオリティなレインコーディネートです。とくに注目したいのは、レインブーツ、中でもロングタイプやミドルタイプです。
セレブリティなハイブランドもレインブーツを展開しています。バッグやパンプスなどの定番だけでなく、レインアイテムにハイブランドを取り入れて、濡れて汚れることなど恐れず颯爽と雨の中を歩いてみたいです。ブランドアイコンがさり気なく、あるいは大胆に表現されたレインブーツは、遊び心があって楽しいです。
ルイヴィトンのシルエット・ライン アンクルブーツ。
注目すべきは、ヒールです。ブランドのシグネチャーであるモノグラム フラワーになっています。それでいてラバーの素材感、上部のラインなどは長靴ぽっさがあってかわいいですね。ショートなボトムを合わせてレインブーツが目立たせるのがポイントです。113,300円。

出典 ルイヴィトン公式サイト
ジミーチュウのウォータープルーフ レインブーツ。
JCのロゴがそれだけで洗練されたアクセサリーのように、アクセントになっています。シルエットのベースは乗馬ブーツのスタイルですが、細身の美しいラインになっています。グロッシーな素材感もお洒落です。カジュアルにも、シックでエレガントな雰囲気にも似合います。60,500円。

出典 ジミーチュウ公式サイト
英国王室御用達のハンター(HUNTER)。
お洒落な人に人気のレインブーツの代表選手、ハンター。1856年の創立で英国陸軍にも採用されるほど頑強なブーツとして発展しました。ロイヤル ワラント(英国王室御用達)の称号が与えられています。ブラックやカーキ、ブラウンなどの無地でシックなロングタイプが定番ですが、カラフルなショートタイプも登場し、幅広いコーディネートが楽しめるようになっています。

出典 ハンター公式サイト
レインブーツ以外にもハイブランドのレインアイテムはあります。レインコートはもちろん、今、注目したいのはレインハットです。軽い雨なら傘をさすのをやめて、レインブーツに、レインコートやレインハットで過ごすスタイルにするのもの素敵です。
プラダのナイロン レインコート&レインハット。
上部はスレンダー、ボトム部分はティアードスカートのようにボリュームのあるドレスのようなシルエットがお洒落です。こんなレインコートがあれば、雨を楽しむ気分になれるでしょう。215,600円。
プラダらしいテクスチャーのナイロン素材を使用したレインハット。サイドには三角形のロゴも。ライニングはコットンで快適性にもこだわりがあります。53,900円

出典 プラダ公式サイト
ドルチェアンドガッパーナのレインコート ナイロン DGロゴプリント。
ブランドロゴを大胆に散りばめ、ユニークなシルエットも新しいレインコート。カラーリングが美しいので、斬新なデザインなのに上品な印象です。フロントはジップ&面ファスナー、ウエストはアジャスターカーソル付きで伸縮が可能など、機能も充実。フードをかぶって頭からDGで着こなしたいです。276,100円。
アンブレラを選ぶなら、世界&日本のハイクオリティブランド。
さまざまなアイテムが進化するなかで、傘の形態は古くから大きくは変化していないように思えます。もちろんファッション性が高まり、驚くほどに軽量なものも登場しているとはいえ、基本的なスタイルは昔ながらのものが主流です。それほど、初期から洗練されていたともいえるのではないでしょうか。
古くからある世界的に有名なアンブレラブランドの魅力を感じてみましょう。
世界で最も有名な英国細巻き傘、フォックス アンブレラ。
1868年にロンドンで創業以来、今でも手作業でひとつひとつ仕上げられています。ハンドルは、ナチュラルウッド、革巻き、金属で動物の頭部をデザインしたものなどがあります。シンプルな黒い細巻き傘のイメージが強いですがメンズはもちろんカラフルなレディースアイテム、折りたたみタイプもあります。
イタリアの老舗、マリアフランチェスコ。
歴史はフォックス アンブレラより古い1854年の創業。有名ハイブランドから依頼を受けての生産も請け負っています。ミラノの工房で今も職人によって手作業で作られる傘は優雅さがあります。
折りたたみ傘なら、ドイツのクニルプス。
今から90年以上も前に、折りたたみ傘を発明したのが、小さな仲間という意味を持つクニルプスです。親骨構造と素材によって丈夫で長持ちする傘を実現しています。風速41.6m/秒に耐える頼もしい強さです。2020年のコレクションでは、雨をイメージしたプリントデザイン、晴雨兼用、そして濡れた傘を入れるカプセル付きのものなどを発表しています。

出典 クニルプス公式サイト
超機能と超クオリティを誇る、永平寺御用達、福井洋傘。
福井県にある曹洞宗の総本山、700年の歴史がある「永平寺」の御用達という、日本有数の傘の製造元、福井洋傘。仏教では、傘の骨は後光を表すといわれているそうです。福井洋傘の代表的な傘は、日本の伝統的な蛇の目傘を現代風にアレンジした「蛇の目洋傘」、雨に降られても水滴を弾いて濡れない傘「ヌレンザ」、日本が世界に誇る大島紬、友禅、蒔絵などを生かした「伝統文化高級傘」などがあります。

出典 福井洋傘公式サイト
アウトドアブランドのハイテクレインギア。
デザイン性よりも、高度な機能を搭載したハイテクなレインギアも注目度の高いアイテムです。特にアウトドアブランドの雨対策からは、目が離せません。変わりやすい山の天気にお即対応する機能、携帯のしやすさ、そんな機能を追求したスタイルは、デザイン性も優れています。
アウトドアのハイブランド、アークテリクス。
洗練された機能のデザイン性、高感度で価格的にもハイクラスなカナダのアウトドアブランド。 シェルジャケットは、超軽量で高い通気性があり、雨にも風にも強く、四方向ストレッチ素材で立体裁断により、すっきりとしたシルエットで、街で着てもお洒落なデザインに仕上がっています。
正しいレイヤリングシステムよって快適性、耐候性が高まるという考え方で、
アイテム選びと重ね着の仕方を提案しているところも注目のポイントです。

出典 アークテリクス公式サイト
150年以上の歴史を持つ、スイスのアウトドアブランド、マムート。
スイスで1862年に設立されたという歴史あるブランドです。プロチームのアスリートたちととも数々の山々を制覇してきたマムートですが、都会でも着こなせるアイテムが揃っています。
ナイロンベースのランボルドハットは、風に飛ばされないようアゴ紐付き。ストレッチ性があってしかも乾きの早い素材が使用されています。

出典 マムート公式サイト
ベビー、キッズの本格レインウエアなら、ザ ノース フェイス。
アウトドアブランドとして、50年以上の歴史があるザ ノースフェイスは、数々の機能素材を開発・使用することで、過酷な環境下でも快適に過ごせるアウトドアギアを開発してきました。特に厳しい冬の寒さに耐えうる防寒ウエアでは定評がありますが、防水・透湿性に優れた独自素材のハイベント使用した、蒸し暑い夏でも快適に過ごせるレインポンチョなども支持されています。さらに、2020年は、ベビー&キッズのレインウエアに力を入れています。可愛いベビーウエアでも、機能は本格です。
スペックにこだわるレインウエア選び。
レインウエアの機能で最も重視すべきなのは、防水性と透湿性です。雨は弾いて中に通さず、しかも中で蒸れなないのが理想です。防水性は、耐水圧で表されます。耐水圧が高いほど防水性が高くなります。
必要な耐水圧の目安は、次のようになります。
- 小雨の場合:耐水圧200mm
- 中雨の場合:2,000mm以上
- 大雨の場合:10,000mm以上
- 嵐・登山する場合:20,000mm以上
最近では、耐水圧30,000mm、50,000mmのアイテムも登場しています。
透湿性は、素材1㎡辺りで24時間に何gの水分を透過したか透湿度で数値化されます。蒸れを感じにくいレインウエアを選ぶなら、5,000g/㎡〜8,000g/㎡は必要です。
気に入ったレインウエアがあったら、素材のスペックを確認してみるのもおすすめです。
素敵なレインブーツや傘があれば、少しの雨なら気にせず行きたいところへ行けそうです。しっかりと守ってくれるレインウエアがあれば、雨の日もアクティブに過ごせそうです。雨ニモマケズ、素敵な今日を楽しみましょう。