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冷える日に食して免疫力を高めたい。世界の贅沢で優しい、美味なるスープのお話

冷える日に食して免疫力を高めたい。世界の贅沢で優しい、美味なるスープのお話

温かく滋味あふれるスープは、気温の低い日だけでなく体が疲れた時や食欲のない時にも力を与えてくれます。体力をアップしたい、免疫力を高めたい、疲れや病気から回復したい、そんな時、美味しく食べられてしかも栄養価が高いスープは、体だけでなく心まで満たして元気にしてくれます。

世界各国に、そんな美味しくてしかも栄養価の高いスープが数多くあります。世界三大スープというと、ボルシチ、ブイヤベース、トムヤムクン、フカヒレスープと、名前が4つ上がり3つに絞ることができないそうです。他にも三大スープに選ばれるべき魅力的なスープがたくさんあるので、ご紹介します。

ドバイ(UAE)のレバニーズから体に優しいレンチルスープ。

アラブ首長国連邦のドバイは、中東の国の中では治安がよく、ラグジュアリーな旅が楽しめると、世界中から注目を集める美しい都市です。世界一の高層ビルがあり、20201020日〜2021410日には、ドバイ国際博覧会が開催されるとあって多くの観光客が訪れるでしょう。グルメを楽しむことに関しても、各国のレストランで最高級の料理が味わえます。

中でも、ドバイで代表的な料理は、レバニーズと呼ばれるレバノン料理です。レバニーズは、野菜や豆、ハーブをふんだんに使用するヘルシーさが特徴で、上品で洗練された味覚は健康志向の人はもちろん、旅行者にも人気があるといわれています。その中で、メニューの最初に出てくるのが、レンチルスープです。

このスープは、レンズ豆、にんじん、玉ねぎなどで作られます。レンズ豆は、スーパーフードとして注目される栄養価の高い豆です。レンチルスープはラマダン明けにも食べられるそうです。

 

ラマダン明けに食べるモロッコのハリラ。

モロッコはカラフルな食器も魅力

同じように、ラマダン明けに食べるスープとして、モロッコにはハリラがあります。断食明けに食べる食事は、栄養豊富であるだけでなく、休息していた胃腸に優しいものでなけれなりません。モロッコでラマダン明けによく食べられるハリラは、たっぷりの野菜とレンズ豆、ひよこ豆、クミンやターメリック、シナモン、パプリカといったスパイスなどを煮込んで作られます。

 

贅沢の限りを尽くすスープのエンペラー、佛跳牆。

中国の高級食材を使用したスープといえば、フカヒレスープが有名ですが、それよりも高価なスープといわれているのが、佛跳牆です。そのあまりにも美味しそうな香りに、修行僧でさえ壁を跳び越えてくるというのが、名前の由来です。ぶっちょうしょう、あるいは、ふぁっちゅうじゃん、フォーティャオチャンと読みます。歴代の中国皇帝から愛されてきた伝統料理であるこのスープは、陶器の壺に十数種類から数十種類にまでおよぶ各種の高級食材を入れて数時間から数日までかけて煮込むか、蒸し煮にして調理されます。

材料のほとんどが旨味と栄養が凝縮された乾物で、例えば、朝鮮人参、干し鮑、フカヒレ、ホタテなどですが、スッポン、烏骨鶏などが入れられることもあります。具体的なレシピはないので、高級食材をふんだんに使用すればするほど、時間をかければかけるほど高価な佛跳牆が出来上がります。

 

世界三大料理のひとつ、トルコの多彩なスープ。

日本をはじめさまざまな美食の国がある中で、フランス料理、中国料理と並んで世界三大料理のひとつといわれているのが、トルコ料理です。

トルコ料理が大きく発展したのは、ヨーロッパを震撼させたオスマン帝国の時代だといわれています。絶大な力を誇り、世界中からの富が溢れたオスマン帝国の多民族国家で、豊かな食文化が創造されました。ヨーグルトやナッツ、オリーブオイル、ナス、イチジク、ミントなどのハーブ、レモンなどが使われる、ナチュラルでヘルシーなメニューが中心です。スープの種類は豊富で、スープのお店も数多くあるそうです。日本では朝食やデザートのイメージがあるヨーグルトもスープによく使用されます。

レンズ豆のスープ、牛肉の胃袋のスープ、ヨーグルトとくるみのスープ、ヨーグルトときゅうりの冷製スープなどがあります。有名な花嫁エゾのスープは、エゾという花嫁が義父の健康を想って作ったため、この名前で呼ばれるようになったと言われています。レンズ豆とトマトなどの野菜、白身魚を入れることもあるそうです。

 

本物には憲章が定める条件が必要な、ブイヤベース。

フランスのマルセイユの郷土料理であるブイヤベースは、世界三大スープのひとつといわれています。マルセイユ市には、1980創設のブイヤベース憲章があります。使用するべき魚はカサゴを含む最低4種類にクモガニと決められており、マルセイユからトゥーロンにかけての地中海沿岸の岩礁で獲れたものであること、ソースはサフラン、フェンネル、ドライオレンジの皮などで風味づけし、さらにサービスの方法にまで規定があります。これは、ブイヤベースを出す店が増加する中で伝統の味を守り、本物の美味しさを提供することを目的をしています。基準をクリアしていないお店のものは、ブイヤベースとは呼ばれません。オマールエビやムール貝、イカやタコなど沿岸で取れないものを入れないのが、本物なのだそうです。

ブイヤベースは、最初に具のない魚のスープが出されます。カリカリのバゲットにニンニクをこすりつけてスープに浮かべます。あるいはルイユ(にんにく風味のマヨネーズソース)を加えるか、バゲットに塗って浮かべます。続いて、魚がたっぷり入った見た目にもゴージャスなブイヤベースが出されます。

 

タイの人気スープ、トムヤムクンとトムカーガイ。

トムヤムクンも世界三大と呼ばれるスープのひとつです。タイの代表的な料理で酸っぱさと辛さ、独特の風味と旨味に満ちています。トムヤムクンのトムは煮る、ヤムは混ぜる、クンはえびという意味なのだそうです。

トムヤムクンには、トムヤムクン ナムコンとトムヤムクン ナムサイの二種類あるそうです。ナムコンとは濃厚なという意味があり、ココナッツミルクなどでクリーミーに仕上げられます。レモングラスやこぶみかんの葉で香りづけされたさわやかな風味も魅力です。私たちがよくタイ料理店で食べるのは、こちらの方です。ナムサイは、クリアなスープです。辛味は抑え気味で酸味が効いてすっきりとした味わいです。

トムカーガイは、近年人気が出てきたタイのスープです。カーは生姜で、ココナッツミルク、チキン、きのこ類などが入ったコクのあるスープです。

 

独特の鮮やかな赤い色のスープ、ボルシチ。

もうひとつの世界三大、四大スープ、ボルシチは日本ではロシア料理のひとつとして知られていますが、実はウクライナの伝統料理で、ビーツを使用した鮮やかな赤い色が特徴的です。スメタナといわれるサワークリームを浮かべて食べます。

ビーツは、砂糖が取れる甜菜の一種で、疲労回復のために甘み成分のあるビーツがスープに使用されるようになったそうです。特に寒冷地では、体温を保つために甘味のある温かいスープが重宝されました。

スメタナは、乳酸菌とカルシウムを効率よく摂取するのに役立ちます。その他野菜などには、決まりがないのでアレンジして家庭の味として楽しめます。

 

鶏丸一羽と高麗人参を使用する韓国のスープ、参鶏湯。

参は高麗人参、鶏はチキン、それを煮込んだスープが参鶏湯です。若鶏のおなかに、高麗人参ともち米、なつめなどを詰めて長時間煮込みます。詰め物は、お店によって、にんにくや栗、銀杏などを入れることもあります。血液循環を良くするといわれる鹿角などの漢方食材も使用されます。味つけはあっさりと塩と胡椒で仕上げます。鶏肉は、取り出して塩胡椒をつけて食べ、中の具はスープに混ぜていただきます。韓国では、夏のスタミナ料理として疲労回復にと食べられるそうです。

さらに贅沢な烏骨鶏を使用した濃厚な、オルゴゲタンもあります。

 

三千年前から歴史あるスッポンのスープ。

滋養強壮の効果で、中国では三千年前から王の食事に使用されていたといわれるスッポン。豊富な栄養の中でもとくに、アミノ酸は人間に必要な20種類のうち18種類も含まれています。さらに、ビタミンA・B群、カルシウム、ミネラル、コラーゲン、鉄分なども豊富に含まれています。

アミノ酸は、血液や内臓、筋肉を形成する上で重要な成分で、カルシウムは、骨の形成に必要、ビタミンは健康維持に必要な成分で、コラーゲンは肌の再生に役立つといわれ美肌づくりにも期待されています。

このように、多くの栄養はあるものの実際には一般的によく食されていないのが現状です。高価であることや見た目の印象で敬遠する人もいるためでしょう。

 

注目のマレーシア料理のスープ、バクテー。

マレーシアは、多民族国家でさまざまな国のグルメがひしめく中で影響しあい、独特の食文化が作られてきました。日本でタイ料理やインド料理が一般的になり、次のエスニック料理として注目されるのが、マレーシア料理です。

バクテーは、中国系のマレーシア料理で、肉骨茶と書きます。過酷な労働環境にあった中国系の人々のスタミナ源として始まり、今ではシンガポール風、海南風などアレンジも増え、豚肉を使わない野菜主体のものもあり、多くの人に楽しまれています。基本のバクテーは、シナモン、八角、当帰、丁子、大蒜、高麗人参、なつめ、クコの実など10種類以上の漢方の生薬を煮出したスープで、豚肉のスペアリブをとろとろになるまで煮込みます。ご飯や油条(揚げパン)と食べます。

世界の街のどこかに、まだ知らないスープがきっとある・・。

今回は、世界のスープをご紹介しました。疲れや、免疫力を回復したいと思ったとき、世界の美食を満喫したい時にぜひお試しください。

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