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その癒し、5つ星級。人生を変える会員制リゾート

零響(れいきょう)Absolute -0- ゼロの世界に踏み込んだ唯一の酒

零響(れいきょう)Absolute -0- ゼロの世界に踏み込んだ唯一の酒

今、日本酒好きの間で話題になっている1本の酒があります。「日本酒で初めて0の世界に踏み込んだ」酒。法律の関係から今後もうそんな酒は生まれてはこない、唯一無二の日本酒。いったいどういう酒なのでしょうか。そのストーリーをひもといていきましょう。

依田浩毅(よだこうき)プロフィール

依田浩毅(よだこうき)プロフィール

株式会社依田酒店 代表取締役。(一社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ、SSI認定唎酒師

1901年(明治34年)創業の酒販店の4代目。1994年頃より酒とワインの専門店化に取り組み、その魅力を発信。山梨放送ラジオで自己の名前を冠したレギュラー番組をもったこともある。2002年、漫画「美味しんぼ」(小学館)82巻で、主人公に「今日の主役」と紹介されて登場。現在もテレビや雑誌など多くのメディアの取材を受けると同時に、国税局主催酒造組合向け清酒セミナー講師や大学・企業での講演も数多く行う。ミュージシャンとしても活動。

米を磨くということ

日本酒造りの最初の工程は原料米の精米です。この精米歩合によって酒の名称が変わりますが、国税庁の告示で、精米歩合50%以上、つまり米の周囲を半分以上削り取った中心部だけで造られるのが大吟醸酒です。米を削ることを「磨く」といいますが、なぜ磨くかというと、米の外周部分に多い、脂肪やたんぱく質、アミノ酸などの成分が、日本酒造りにおいて雑味と捉えられたり熟成時に想定外の味わいを生んだりするからです。そのため、透明感のある美しい米由来の甘味を一番に表現したい大吟醸クラスは高度な精米を要するのです。

50%精米の物より40%、35%となるほど「きれいな酒」になる可能性が高く、全国新酒鑑評会など大吟醸の品評会に出品される酒の精米歩合は40%か35%が中心となっています。精米されたあとの米を仕込みに使うわけですから、米は用意した玄米の半分以下となってしまい、これだけでも高コストになります。

大吟醸クラスの仕込みは発酵管理がしやすいように小型のタンクで造るため、同じ労力でも出来上がる酒の量は少量になります。そのうえ精米されて小さくなった原料米は仕込まれても多くは溶けずに酒粕となって残ります。きれいな酒を醸そうとすると多くの酒粕が出てしまう傾向が強く、これも大吟醸クラスの酒が高価になる理由のひとつです。 

酒米を50%まで磨くには、一般的に45時間ほどかかります。ゆっくりと精米を進めないと米が割れて破米になり、正確な精米歩合が取得できなくなるほか、洗米、蒸米の作業に悪影響をもたらすからです。酒造りは、「一、麹」「二、酛(酒母)」「三、造り」というように、良い酒を造るにはまず麹造りが大切だといわれています。良い麹を造るには良い蒸米を造らねばならない、良い蒸米のためにはしっかりと洗米ができていなければならない、という条件が伴うため、結果的に「良い精米ができていること」というところに行き着きます。

「精米歩合0(ゼロ)」の酒

酒造りは精米歩合の高低にかかわらず、「丁寧な精米」が求められます。精米歩合0という、超高精米の「零響」においてはその重要性は明らかです。

その究極の高度精米歩合から名付けられた零響。ゼロが付く精米歩合の世界に初めて踏み込んだ日本酒はこれ以外にありません。発売当時の表記は「精米歩合0%」でした。ゼロと言ってももちろん米が完全に無くなるまで精米をしたものではありません。細かく記述すれば、零響は0.85%。なんと1%を切るまでに精米をした酒米で仕込まれた純米大吟醸なのです。

登場当時、精米歩合の表記は小数点以下切り捨てとされていたため、表記は「精米歩合0%」とされました。しかしこのお酒の登場で酒税法が一部改正され、現在ではもう精米歩合ゼロパーセントという表記は出来ず、1パーセント以下という表記としかできなくなっています。

「零響」の精米にかかった時間は5,297時間。これは221日に相当します。この期間中、最新の精米機といえども一時たりとも気を抜くことなどできません。ただでさえ米は小さな食材です。元々小さな米を、1%を切るまで良い状態で磨いていくのですから、途方もない時間と費用、そして精神的な緊張感がのしかかります。精米だけで2千万円がかかっているそうですから、どんな味の世界に到達したのか味わったことのない人は興味が尽きないことでしょう。

新澤巌夫(にいざわいわお)という人

この究極精米のお酒を醸した人を紹介しておかなければなりません。この人の人間性に触れておかないと、零響が誕生した礎のところをお伝えできないからです。
この酒を醸そうと決め、現実に造り上げてしまった新澤巌夫氏は、宮城県三本木で150年近く(1873年/明治6年創業)日本酒を醸してきた新澤醸造店の現社長。

東京農大の醸造化学科で学び、まだ20歳にして全国きき酒大会で最年少優勝を勝ち取りました。その後家業の酒造蔵に入り、それまでの酒造りを大きく変えて酒質を著しく向上させ、大きな流通改革にも着手し、ついに「究極の食中酒」と全国から認められる「伯楽星」を造りあげます。その繊細で透明感の高い美しい酒質で、日本中の日本酒専門酒販店、飲食店、日本酒ファンから認められ全国区の銘柄になりました。

しかし、高い評価を受け順調に酒造りに邁進していた2011311日、東日本大震災で酒蔵が全壊。造りの最中だったため発酵中のお酒を含め出荷できる酒がほとんど流出・破損するという大被害を受けました。普通の人間ならここで心が完全に折れるところでしょう。しかし、新澤氏は折れるどころか粉骨砕身の努力の末、新たな蔵を得てさらに酒質を向上させることに成功、今では国内外の星付きレストランでも提供されるほどの高い評価を勝ち得ています。

「零響」はこの新澤氏の常に諦めない情熱と、たゆまぬ向上心があるからこそ生まれた究極の日本酒であり、普通の人間の凡庸な精神力では実現できない極めて難しい日本酒だと思います。つまり、そんな新澤氏がいたからこそ誕生したのが「零響」なのです。

新澤醸造店には、現在最新の精米機が並んでいますが、そのうちの1台を半年間ずっと零響の精米だけに使います。通常、精米工程は「委託精米」と言って精米専門の搗精(とうせい)工場に委託して行います。米は秋に一斉に収穫されるので、全国の蔵の米が一斉に精米工場に集中することになり、ひとつの蔵の精米をじっくりゆっくり最高の精米状態にすることは事実上困難です。ですからどこの搗精工場でも、一社の、それもひとつの酒のためだけに221日もかけないとならないような依頼は受けてはくれません。その点、新澤醸造店は精米もすべて自社で行うので、すべての製品の精米を納得のいく最高の状態に持っていくことができます。精米技術が社内に蓄積されていたからこそできた挑戦とも言えるでしょう。 

新澤醸造店の酒には、「すべての酒造工程を最上の状態で造る」という新澤氏の哲学が息づいていますが、そんな新澤氏が0.85%という驚異の精米歩合を実現して造り上げたのが純米大吟醸「零響」なのです。純米大吟醸と呼ぶのはある一定のイメージを与えてしまいそうなので、今後は止めておこうと思います。

零響の味わい

澄んで輝きのある色であるとか、柑橘や白い花の香りなどという言葉を使い味わいの説明を期待されていると思いますが、それがこのお酒には憚られて仕方がありません。なぜなら、平易な言葉ではこのお酒の世界を皆様にお伝えできないと思えるからです。最初のひとくち目を体験した時からそう思っています。

世界に数本しか残っていないような貴重なワインであっても、すこしでも味わいを伝えてほしい、感じたいと思う愛好家の心情はよく理解できます。しかし、零響はごくわずかではありますが、今も生産され販売もされているので、私のわずかなコメントで先入観を持たれるより、零響を購入し体験した方だけが五感で感じ取ってほしいと思っております。だから、興味を持たれた方は、ぜひ購入して零響の世界を体験していただきたいと思います。

それでもあえて、自分で言っている事に反してしまっても味わいの周縁だけをお伝えするとするならば……。極めて澄んだ透明な色に、控えめで心地よいリンゴ、わずかにバナナ、和梨、柑橘のニュアンスの香りがあり、これまた極めて澄んだ美しい米由来の甘味を持つ。アフターは短めでオフフレーバーが一切感じられない心地良過ぎる余韻。

また、プロなのにたいへん抽象的な言葉で誠に恥ずかしく思いますが、限りなく澄んだ明るい青色が眼前に広がったような錯覚に数秒間囚われたことも申し添えます。今までに全く体験したことのない、優しく透明で澄んだ味わいでした。これにそっくりだというお酒を飲んだことも一度としてありません。

これほどまでに米を磨くと、デンプン質の比率が非常に高くなり、きれいな甘みが容易に抽出できるのではないかと考えましたが、実際には逆で、それが難しくなると新澤氏が教えてくれました。麹菌を最良の状態に繁殖させにくくなるとのことです。これも実際に造った者でないとわからないことです。

精米が究極に難しいお酒は、醸造にも想定外の問題に直面するリスクが伴うことが醸造家の間では知られています。あまりに澄んだお酒は、好ましくない味わいが目立ちやすいからで、わずかでも欠点があるとそれが際立ってしまい、精米にかけた6カ月という時間と費用2千万円、プラス醸造期間の労力と費用がその瞬間、すべて無駄になってしまいます。
これだけリスクが大きいと高度精米設備の有無や醸造技術以前に、醸造に挑もうという気概を持つ醸造家はいなくなってしまうでしょう。

日本酒にも体験しないとわからない世界がある

世の中にはさまざまな理由で生産が困難なために、数が少なく高価で入手困難なものが存在します。それらの美しさは、平易な言葉より遥かに立ち勝り、性能は日常生活に必要十分な数値を何倍も超えていきます。

よく挙げられる機械式時計のパテック・フィリップやブレゲのムーブメントが持つメカニカルな機能美と文字盤を飾るエナメルの美しさ、ブガッティやケーニグセグ、アストンマーティン・ヴァルキリーといった他を圧倒する動力性能を持ったハイパーカー、歴史的著名人の胸元を飾ったジュエリーなどの服飾品等がわかりやすいと思います。

ワインなら、わずかにしか収穫されないブドウで醸されるロマネ・コンティがその良い例のひとつでしょう。それらは数億円しようが一瞬にして完売になってしまいます。体験できた方だけしかその魅力の全容を見ることができないのです。

1%を切る0.85%まで高度に精米された輝く宝石のような米で醸された究極の酒「零響」。
5つ星Magazineの読者様に、ぜひ体験して頂きたいと思います。

【零響Absolute -0-】
内容量 500ml 化粧箱入り
小売価格(税込) 385,000
小売価格(税抜) 350,000
1/300300/300 ナンバリングあり
・国内 100
・アジア 100 本、欧米 100

 ■「零響」のお問い合わせ先
依田酒店(よださけてん)
ウェブサイトの「お問い合わせ」より
https://yodasaketen.co.jp/contact/
または、電話: 055-222-65219:0019:00、日曜定休)まで

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