【ラグジュアリーな南アフリカの旅】野生動物のリアルライフに迫る大自然のサファリツアー
ラグビーワールドカップ日本大会で、日本人にとっても身近に感じられるようになった南アフリカ。雄大な大自然が魅力の国ですが、道のりは少し長いです。首都ヨハネスブルグも含め、日本からの直行便はありません。アジアや中東諸国のハブ空港を経由して各都市に向かいます。
南アフリカへの旅の魅力はたくさんありますが、中でも人気が高いのがサファリツアー。ゲームドライブと呼ばれる動物保護区をレンジャーとともに巡る体験には、世界各地から観光客が訪れます。本物のサファリを満喫できるワクワク感いっぱいの南アフリカへ旅立ちましょう。
南アフリカのサファリツアー
現地には、著名なクルーガー国立公園をはじめとして、公の施設があり、キャンプサイトやロッジなどがたくさんありますが、プライベート・ゲームドライブと呼ばれる私設の動物保護区もあります。
広大な動物保護区には、サービスの行き届いた小規模なロッジなどが併設されており、大自然を満喫できる快適なステイとおいしい食事、4WDでレンジャーとともにサファリを巡るツアーが楽しめます。ハネムーンで訪れる人にも人気で、中にはサファリで結婚式を挙げるカップルもいます。
なかでも、南アフリカの紙幣にも描かれているビッグ・ファイブと呼ばれる、ライオン、ゾウ、サイ、ヒョウ、バッファローがすべて保護区内にいる施設は特に人気です。
南アフリカ・サファリツアー。いざ、ビッグ・ファイブに会いに!
サファリツアーを楽しむ旅の行き先は南アフリカ東南部のクワズール・ナタル州。日本からはドバイ経由でキング・シャカ国際空港に降り立ちました。
向かったのは州内には3つしかない、ビッグ・ファイブに会えるプライベートゲームドライブ、『チーターリッジ・ロッジ』。空港からは約280kmの距離にあり、空港でレンタカーを借りて向かいます。
再び訪れたくなる、チーターリッジ・ロッジ
チーターリッジ・ロッジには、お昼ごろに到着。ゲートで予約名を伝えて中へ入ると、ゲスト用の駐車場があり、ここでロッジの車に乗り換えます。モスグリーンのオープンの4WDは、もうそれだけでサファリ気分が盛り上がります。
この車でロッジへ向かうのですが、乗り換えてから広い草原を10分以上走ったのには、ちょっと驚きました。
ロッジに付くと、あたたかいおしぼりとウェルカムドリンクのシェリー酒のサービス。スタッフはみな明るくフレンドリーで着いた瞬間からリラックスできます。
チェックインを終えると、大きないちじくの樹の下にしつらえたテーブルに案内されました。すでにビュッフェスタイルのランチがセッティングされていました。
いよいよサファリツアーへ
ランチをとってひと休みしたあと、お待ちかねのサファリへ。運転してくれるのは、広大な保護区を知り尽くしたレンジャー。そこは安心ですが、車は先ほど乗ってきたオープンカー。金網はおろか、窓すらありません。正直なところ「ちょっと怖いけれど、大丈夫なのかしら?」と心配になりましたが、これまで事故はないとのこと。「ライフルは持っているか」との質問にも、「持っていないけど大丈夫!」と笑顔。はじめはおそるおそる乗りましたが、そんなことはすっかり忘れるくらい楽しめたので、後で杞憂だったと笑ってしまいました。
ただし、車からは出ないこと、立ち上がらないこと、大きな声を出したり、突発的な行動をしないこと、については、最初に注意事項として伝えられました。
もちろん、ひとりでバイクに乗ってパトロールしているレンジャーはしっかりライフルを担いでいました。
南アフリカのサファリを知り尽くした、頼もしいレンジャーとのドライブ
走り出したときは、ただただ、広大な草原が広がっていて、どうやって動物たちを見つけるんだろうかと思いましたが、すぐにインパラなどの草食動物に出会えました。
はじめのうちは慣れないためか「ほら、そこにいるよ!」と言われても「え?どこどこ?」と言っているうちに見失ってしまうのですが、じきに乗客たちも「あ!あっちにキリン!」「こっちには……えーと、何かわからない鳥!」などと声を上げるように。
そして、程なくゾウの群れに遭遇。大迫力に興奮しましたが、ゾウたちもちょっと興奮気味とのことですぐに車はバック。このシーンでレンジャーへの信頼度はグッとアップしました。私達にはゾウが興奮気味で早くその場を去った方がいいかどうかなど、まったくわかりませんでしたから。
南アフリカのサファリを包み込む、感動のサンセット
ドライブは約3時間。途中で休憩タイムがあります。広い敷地内を熟知しているレンジャーは、美しいサンセットが見られて、安全なところに車を停めてくれたので、ちょっとドキドキしながらも、車を降りました。ミネラルウォーターやコーヒー、ちょっとしたおやつがサービスされるのもうれしいです。
日本ではめったに眺めることのできない地平線に沈む夕陽は、それはそれは感動的でした。
サファリの中でゆっくり楽しむディナー
滞在中はずっと保護区の中で過ごすのですが、もちろん近くに飲食店などもありませんし、食事はオールインクルーシブです。ディナーはメインダイニングでゆっくりコース料理が味わえます。ボリュームもたっぷり。
食後はダイニングの一角にあるバーで過ごすのも、またいいものです。
車に乗せてもらっているだけとはいえ、興奮もあり心地よい疲れ。遠くに動物の鳴き声がかすかに聞こえる以外は、まったくの静寂の中でぐっすり眠りにつきました。
朝のサファリドライブで、チーターに出会う
翌朝はまだ薄暗い頃にダイニングに集合。紅茶やコーヒー、そして南アフリカではポピュラーなお菓子であるラスクを食べて、朝のドライブへ! ようやく白んできた草原は、池に立った朝もやが、朝日でピンク色に染まって幻想的。夜とは違う動物たちと会えるチャンスもあります。
このときは、私達の車の前を、チーターが朝日を浴びながらしばらく歩いたり、すわったりしながら進んで行きました。1泊につき、朝と夕方の2回のドライブがついているのは贅沢。ドライブのスタート時間は季節によって変わります。
サファリで充実の朝ごはん。プールやスパも。
ドライブから戻って、少し遅めの朝ごはん。朝も大きな樹の下のテーブルで。メニューの種類も豊富で、連泊しても飽きることがありません。その後は、思い思いに過ごします。このときは、プールに入れる季節ではありませんでしたが、プールもありますし、スパでマッサージを受けるのもリラックスできます。
プールサイドにイノシシが遊びに来たりするというワイルドさ。まさに非日常のひとときで、本当にのんびりするというのは、こういうことなのかと心から思える時間でした。
南アフリカ・サファリツアーのまとめ
このチーターリッジ・ロッジをはじめ、南アフリカのプライベートゲームドライブは、地平線が見られる広大なアフリカの風景、満天の星空、野生の動物たちと、まさに本物の大自然にどっぷり浸れる特別な空間です。そして、この貴重な体験を、快適な部屋とおいしい食事とともに楽しめるという贅沢も魅力。
街歩きやショッピングとも、アウトドアアドベンチャーともひと味違う、心も身体も癒やされるステイを満喫できる旅も、時にはいいものです。